【取材の裏側 現場ノート】新日本プロレス4日の東京ドーム大会は、IWGP世界ヘビー級王者・内藤哲也(41)が悲願の「デ・ハ・ポン!」大合唱パフォーマンスで締めくくり、大団円となった。
プロレス界で最も有名な観客と共有できる決めゼリフは言うまでもなく故アントニオ猪木さんの「1、2、3、ダーッ!」。内藤自身もかつては大のプロレスファンで、故橋本真也さんの「爆勝宣言」で巻き起こる橋本コールなど、会場の一体感こそが観戦の醍醐味であると感じていたという。若手時代にも棚橋弘至がファンとともに「愛してま~す!」を叫ぶ姿をセコンドから見つめ、刺激を受けた。
大合唱の構想は2015年11月の「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」結成当初から頭に浮かんでいた。「『デ・ハ・ポン』のテンポもいいし、みんなでできたらいいなと。しかもユニット名を言うだけなので、国籍問わず誰でも言える点も、優れてる点じゃないかと思ってました」
LIJは翌年から急速に勢いを増し、内藤は16年3月青森大会で「NEW JAPAN CUP」を制覇。この時初めて現在の形で「デ・ハ・ポン!」を絶叫した。「それでは皆さんご一緒に」などと求めたわけではないため、当時の客席はポカンとしていたのだが…4月両国大会でIWGPヘビー級を奪取すると「デ・ハ・ポン!」の声が会場中に響き渡ったのだから恐るべしだ。動画配信サービスで全国のファンが最新のリング上をチェックできる時代ならではの波及速度だった。
悲願だった東京ドームでの大合唱を完遂した内藤の次なる目標は、王者として全国各地の会場にこの熱を届けることだ。「IWGP世界ヘビーのベルトに思い入れはないけど、どの会場でもメインで勝たないと大合唱はできないので、それだけでベルトを防衛したい理由は十分ですね。過去にIWGPヘビーを巻いた時は全て1回の防衛で終わってしまったので、今度こそ長期政権を目指しますよ」
全国各地に響き渡った棚橋の「愛してま~す」が暗黒時代を終わらせたように、内藤の「デ・ハ・ポン!」がコロナ禍で停滞を余儀なくされた新日本に再び黄金時代を呼び込むのか。期待を込めて見守りたい。












