球団創設90周年でのV奪回へ阿部巨人が大転換する。これまでOBが立ち入れなかった門戸を一部開放するというのだ。

 巨人の新ジャイアンツ寮が25日に地元住民と報道陣に公開された。ジャイアンツ球場に隣接するエリアに新築された地上5階、地下1階の豪華寮の目玉は「Gベース」と呼ばれる最新の動作解析ルームだ。

 その寮について、山口寿一オーナー(66)は今月2日の巨人OB会総会(中畑清会長)で「新しい選手寮ですけども、できれば皆さんに来ていただいて、泊まりがけでご利用いただくということも可能。ぜひお越しいただいて、若い選手たちにいろいろ声をかけていただいて、大事なことを注入していただきたい」とあいさつ。OBによるヤングGへの〝宿泊研修〟を依頼した。

 その狙いはV9時代や1980年代の黄金期など常勝時代を知るG戦士の金言を直接若手に注入すること。実際、新寮にはユニットバス付き「ゲストルーム」が設置されている。普段はコーチなど突然の宿泊や感染症の拡大防止などに利用されるというが、OBの宿泊も十分に可能だという。

 ただ、2019年にOBによる東京ドームの選手サロンへの立ち入りが制限されるなど、近年は距離が置かれてきた。伝統球団ゆえに注目の若手が複数のOBによる助言でパニックに陥ったケースもあり、慎重にならざるを得なかった。

 だが阿部監督はOB会で「皆さまのご協力なくして優勝、日本一はないと思っております」とあいさつ。秋季キャンプ中の11月にはOB戦(静岡)を訪れるなど最大限、気を配っている。身内しか立ち入れない寮への宿泊は歓迎の意思表示と言える。

 そんな青年指揮官の姿に重鎮OBの1人は「慎之助はジャイアンツの宝。『みんなで助けていこう』とOBは盛り上がっている」と証言する。巨人の日本一は12年が最後。OBの力を結集した巨人がメモリアルイヤーをVで飾れるか注目だ。