新日本プロレス24日の神戸大会で、G1クライマックス覇者・内藤哲也(41)がジェフ・コブ(41)を下し、来年1月4日東京ドーム大会でのIWGP世界ヘビー級王座(現王者はSANADA)挑戦を確実にした。晴れて年間最大興行のメインに駒を進めた格好だが、そこに至るまではズンドコの連続…。内藤は改めて問題提起するとともに、団体の〝凡ミス〟を一刀両断だ。

 G1公式戦で敗れたコブの怪力に苦しんだ内藤は、ツアー・オブ・ジ・アイランド(変型パワースラム)にカウンターのデスティーノを決めて逆転。最後は正調デスティーノで雪辱を果たした。

 これで来年1・4でのIWGP世界王座挑戦は確実に。しかし、ここに至るまでは混迷の連続だった。恒例の挑戦権利証が昨年で事実上廃止になったにもかかわらず、挑戦時期は不透明なままシリーズに突入。これを不満に思った内藤は非公認の権利証を自作し、コブ戦に敗れた場合は挑戦権を譲ると明言した。既に発表済みだった試合の意義を明確にするためだ。

 団体は19日になって唐突に内藤の1・4ドームでの挑戦決定を発表するも、直前になって一転。神戸決戦に挑戦権がかけられることになった。これは「両者の強い希望を尊重したため」と説明されたが、ならば開幕当初からそうなっていないと筋が通らない。

「権利証」と書かれた手さげ袋をアピールする内藤哲也
「権利証」と書かれた手さげ袋をアピールする内藤哲也

 一連のズンドコ劇に内藤は「まったく言うことを聞いてもらえない俺の言うことを、新日本が聞き入れざるを得ないくらい明らかな凡ミスだったということでしょう。声を出して指摘してくれた俺やコブに感謝してるはずですよ」と皮肉る。

 発表が二転三転したのも、団体が選手の意思を正確に把握できていない証左。「何も俺の記事を欠かさず読めとは言わないですよ。でも、せめて開幕戦のバックステージコメントだけでも目を通していたら、俺とコブの主張は分かっていたはず。それすらしていないんじゃないかなと。『事件は会議室で起きてるんじゃない』って言葉を思い出してしまいましたよ」と痛烈に言い放った。

 今回の混乱は、10年間採用された権利証システムからの過渡期だからこそという背景もある。これについて内藤は、G1覇者には挑戦場所の指定権利を与え、翌年1・4のような期間が空いた大会での挑戦を希望する選手にのみ、争奪戦を義務づけるよう変更するべきと提案している。

「G1に優勝したんだから、東京ドームのメインに立てるべきだという主張も間違ってない。だから難しいんですけど、やっぱり期間が長いのは感じますよね。俺は案を出したけど、新日本プロレスはほかにアイデアありますか? あるなら来年のG1前には言ってくださいよ。今のシステムがダメだったとは言わないですけど、もう、ちょっと限界かなとは思いますね」

 これだけ厳しい言葉を連発するのも、内藤が東京ドームのメインを誰よりも特別視しているからこそ。ズンドコの末、それでも自力でその切符をつかんだ制御不能男が、いざ最高の舞台に臨む。