巨人が21日の阪神戦(甲子園)を5―3で振り切り、今季最後の「伝統の一戦」を制した。CS出場にわずかな望みをつないだ一方で、気がかりなのは戦列復帰したばかりの守護神・大勢投手(24)の状態だ。5点リードの9回に登板し、わずか8球で2被弾3失点でKO。下克上に不可欠な戦力となる悩める右腕の〝現在地〟は――。
何とか粘り切った。両チーム無得点の6回に丸の適時打で先制し、なおも二死満塁のチャンスで代打・大城卓の16号満塁本塁打で一挙5得点。ただ、すんなりとは終わらなかった。8回無失点と好投した先発・赤星に代わり、9回から大勢が登板。最終的には中川が試合を終わらせたが、大勢は代打・ミエセスに5号ソロ、佐藤輝に21号2ランをたたき込まれ、一死も取れずに降板を命じられた。
右腕はこの日が故障から一軍で復帰2戦目。原辰徳監督(65)は「決して褒められた結果ではないけど、何となくいい血液が彼の中に入ってくれたらな、と。やっぱりウチのチームには非常に必要な選手ですから」とかばった。
大勢が右ヒジのコンディション不良から86日ぶりに復帰したのは17日のヤクルト戦(東京ドーム)。1点のリードを守れず救援に失敗し「自分の力が足りていない。もっともっと全体的に力を上げていかないといけない」と悔しさをにじませていたが、周囲は右腕の状態をどうみているのか。
あるチーム関係者は「約2か月半、試合で投げていなかった上に(二軍戦を含めて)まだケガから復帰4試合目。状態としてはオープン戦と同等だと思いますよ。大勢自身、フィジカルとフォームのズレがもろにパフォーマンスに直結するタイプだから仕方ないですよ。スキルどうこうでごまかす投手じゃないからね」と分析。
さらには「今は登板ごとに生じるズレを修正する段階。コンディションが万全であることを前提にすれば、ここから3、4試合くらいは必要だと思いますが『これだ!』というのを思い出したらすぐだと思います」との見通しも明かした。
23日は2位・広島、24日からは3位・DeNAとの3連戦が控えている。ひとまずこの日の勝利で自力でのCS進出に望みをつないだ。チームは苦境に立たされ、大勢の完全復調も厳しい状況にあるものの、剛腕の復活なくして下克上はなし得ないだろう。守護神は限られた時間で、自らの投球を取り戻せるのか。












