「アレ」することができてよかったです――。虎の鉄仮面守護神・岩崎優投手(32)も、この夜ばかりは笑顔をはじけさせた。今季はここまで56試合に登板して3勝2敗12ホールド32セーブ。防御率1・38と圧倒的な数字を残し、18年ぶりとなる悲願に大きく貢献した。自身初となる最多セーブのタイトル獲得も射程に入れている。
プロ入り10年目。虎ブルペンを支えるため、懸命に腕を振り続けてきた左腕は「ずっと2位とか3位とかはありましたけど、1番になれてなかったので。何ですかね、やっとというか…」とようやく目にすることができた頂上からの景色に感慨深げだ。「次は〝本当のアレ〟ですよね」とCSの先に待つ日本シリーズを見据えた。
そんな岩崎といえば、試合後のお立ち台でチームメートたちの決めゼリフを丸パクリする〝オキテ破りのヒーローインタビュー〟が今やすっかりおなじみに。マウンド上と変わらぬポーカーフェースで梅野の「明日も勝つばい」、ミエセスの「タイガースファン、イツモアリガト。オサキデス!」、岩貞の「抑えたくてウズウズしてました」と連呼するシュールかつ難解な笑いで、甲子園右翼席の虎党を爆笑8割、困惑2割の渦に巻き込んでいる。
とはいえ、ザキさんご本人はこの芸風に正直飽きてきてしまっているとのことで「いや…、もう終わりにしたい。この前も(球団の)スタッフさんにあおられてしまって…。もういいかなと」と本心を打ち明ける。ワンパターンな配球にばかり頼ることは投手の恥とばかりに「〝違う球〟を投げたいなと。自分は(打者が)待っていない球を投げるタイプなので、普段も」と〝新球〟の習得に意欲をのぞかせている。
虎番泣かせの塩対応コメントも、今や一周回って猛虎名物にまで昇華してしまった感がある。虎ブルペンが誇る技巧派左腕の次なる〝こん身のボケ〟にも引き続き注目したい。












