新日本プロレスのG1クライマックス覇者・内藤哲也(41)が、IWGP世界ヘビー級王座(現王者はSANADA)の挑戦権利証を〝偽造〟だ。来年1月4日東京ドーム大会での王座挑戦が濃厚視されながら、いまだに団体から正式なアナウンスは皆無。業を煮やした制御不能男は、ジェフ・コブ(41)とのスペシャルシングルマッチ(24日、神戸ワールド記念ホール)に――。

 内藤は6年ぶり3度目のG1制覇を達成。8月13日の優勝決定戦(両国)直後に公式戦で敗れていたコブの対戦表明を受け、神戸大会での再戦が決定した。

 ただし、ここで一つの問題が発生。G1覇者には2012年大会以降、翌年1月4日東京ドーム大会でのIWGP挑戦権利証が与えられ、年内は争奪戦が義務づけられていた。しかし、昨年大会覇者のオカダ・カズチカがこのシステム撤廃を訴えたことを機に、現在は権利証そのものが事実上廃止されている。

 ならば内藤も昨年のオカダ同様、東京ドームでの王座挑戦がすんなり決まるべきだが、「もちろん俺は東京ドームで挑戦するつもりですけど、いまだに新日本プロレスから正式なアナウンスはない。一体どういうことなんですかね」。まさかの放置プレーに不信感をあらわにする。

 権利証が存在しなければ、仮にコブとの試合で負けても失うものはない。この状況を「ノーリスクだと面白くもないし、じゃあ、そもそもやる意味あるの?って。だったら俺は5秒で負けても悔しくないわけで。コブだって勝って何も得るものがないんじゃ、モチベーションも上がらないでしょ」と問題視する。

 そこで取った手段が、まさかの権利証偽造だ。新シリーズ(8日、後楽園で開幕)を翌日に控え、内藤は何と自らの手で権利証を作成。ひらがなで「けんりしょう」と記された下には、スペルミスを乱雑に訂正したローマ字表記もある…。

「俺自身の覚悟の表れである権利証をコブとの試合にかけようかなと。非公式の権利証ではあるし、どこまで効力があるかは保証しないけど、もしもコブが俺に勝つことができたらこれを差し上げます。俺は負けたらこれを失うリスクを背負って、すなわち東京ドームでの挑戦をコブに譲る覚悟を持って神戸のリングに立ちますよ」と、独断でコブ戦を〝権利証争奪戦〟に位置づけた。

 あくまで団体非公認ではあるものの、内藤が敗れた場合にドームでの挑戦を辞退することがあれば、その権利がコブに移る可能性は十分生まれる。「G1覇者が発行したんだから、この権利証を内藤のリスク、そしてコブのメリットにすればいいだろうと。もちろん俺も負けるつもりはさらさらないですけどね」

 制御不能な「けんりしょう」を手に、風雲急を告げる神戸決戦へ向かう。