聖人か…。新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級王者SANADA(35)が、V4戦(10月9日、東京・両国国技館)で激突のEVILに真正面から王座返還を求めた。13日の両国大会で〝ベルト強盗被害〟に遭った王者は、不条理な丸腰生活が続く。しかし「ハウス・オブ・トーチャー」を率いて悪の限りを尽くす挑戦者には対話の余地があると見ている。
真夏の祭典「G1クライマックス」でAブロックを全勝突破したSANADAは、準々決勝でEVILに敗れ初優勝を逃した。さらに13日両国大会ではベルトを奪われた挙げ句に、「ベルト剥奪処分」と一方的に宣告してきたEVILが勝手に8代目王者を名乗っている始末だ。この事態を受け、団体側がV4戦での再戦を決めた。
SANADAはG1で喫した敗北を「いくら全勝できても、トーナメントに負けたら意味がないので。そこは自分の至らない部分があったと受け止めてます」と潔く認める一方で、理不尽な仕打ちには困惑を隠し切れない。
しかも、27日(日本時間28日)には米インパクトレスリングのカナダ大会参戦が予定されており、丸腰で行くハメになることが確実だ。「スーツケースが軽くなったんで移動が楽になりますね…悪い意味で。海外のファンがかわいそうですよね。ベルトを持ったSANADAが見れないというのは」と肩を落とす。
本来ならば激高した上で報復を予告してもおかしくない事態。しかし、意外にも冷静沈着だ。「EVILには感謝してるんです。お互いにロスインゴ(ベルナブレス・デ・ハポン)をやめて王者になった共通点があるんですが、結局彼は悪い手を使わないとタイトル戦線に絡めない。自分はああいう〝一発屋〟にならないようにしないと、と教えてもらったので」とやたらと慇懃(いんぎん)に口にするや「話が通じる相手ではないことは重々承知なのですが、どうかベルトを返していただけないでしょうか」とバカ正直に呼びかけた。
かつては2人で名タッグとして活躍した仲。「アイツは本当はいいヤツかもしれないので。タッグ組んでた時も柔軟に話し合ってましたし。できることなら改心させたいです」とまさかの更生に意欲を見せる。
悪行ざんまいの現在の姿にも「俺ら悪いよ、悪いよって言ってるだけで、本当に悪いヤツはそこまでアピールしない。中学生じゃないんだから。思春期に少年から大人に変わる道を探してほしいです」と、なぜか「壊れかけのRadiо」を引用しつつ訴えた。
果たして次期シリーズ(9月8日、後楽園で開幕)までにベルトは戻ってくるのか。本当にこれで戻ってきたら、プロレス史に残る平和的解決になるのだが…。












