女子プロレス「スターダム」のワールド王者・中野たむが、10月9日の愛知・ドルフィンズアリーナ大会で迎え撃つ極悪ユニット「大江戸隊」のリーダー・刀羅ナツコ(32)を一刀両断だ。かつてライバル関係だった2人がタイトルをかけ初の一騎打ち。刀羅の現状に物足りなさを感じる王者が、容赦なく挑発した。
開催中のシングルリーグ戦「5★STAR GP」で中野は刀羅に不覚。王座挑戦表明を受諾する形になったが「もし万が一、闘志のない今のナツコがベルトを取ったところで、猫に小判。あのころみたいにバチバチに殴り合う本気のナツコを引きずり出して防衛する」と表情を引き締めた。
あのころとは約5年前にさかのぼる。互いに岩谷麻優が発足した「STARS」の初期メンバーで「練習はもちろん一緒に旅行とかディズニーに行ったこともあった」と、励まし合い、友情を育む関係だった。その後、刀羅がジャングル叫女の「JAN」に移籍すると、今度は一番のライバルに。「顔を合わせたら『ぶっ殺してやる』っていう勢いで殴り合いが始まる感じで。でも戦うと楽しくて」。新たな関係となってからも、互いを認め合い全力で戦った。
しかし、JANの解散に伴い、刀羅が大江戸隊に加入。2020年に同隊のリーダーに就任すると、別の感情を抱くようになった。「大江戸隊の母みたいな顔して一歩引いて、昔の殺気を全く感じなくなってしまったから、正直寂しかったんです」。さらに21年3月に中野がワンダー王座を戴冠した一方で、刀羅が7月の当時のワールド王者・林下詩美との王座戦で負傷。2人の距離はさらに遠くなってしまった。
また、刀羅の大江戸隊のリーダーとしての働きにも、中野は不満顔だ。刀羅は22年10月に復帰以来2度ゴッデス王座に挑戦するも戴冠を逃し、6月の「クイーンズ・クエスト」との敗者強制追放マッチでは大江戸隊に属しタッグパートナーだった鹿島沙希を追放。大江戸隊の勢いが低迷している現状について「ナツコの戦う意欲が見えないから、鹿島沙希も失って、きっちゃん(スターライト・キッド)もプロレスやるのに迷いが出てるんじゃないかな?」と刀羅のリーダーシップが欠落しているからだと指摘した。
刀羅の最高の時を知るからこそ、ライバルの現状を歯がゆい思いで見つめている。今回のタイトル戦は、かつて自らを高めてくれた刀羅を〝再生〟させる絶好の機会だ。「あのころのナツコを目覚めさせてやる」。最高のライバルを取り戻し、最後は自分が勝つ。












