ノア24日の愛知・名古屋国際会議場大会で「N―1 VICTORY」覇者・潮崎豪(41)とのV4戦に臨むGHCヘビー級王者ジェイク・リー(34)が、頂上決戦へ秘める思いを明かした。潮崎との共通点に〝出戻り〟という単語を見いだした王者にとって、名古屋決戦は自身の成長を証明する舞台。8年前の〝別れ〟の時に立てた誓いを完結させるつもりだ。

 潮崎は今年5月に負傷による欠場から復帰し、N―1制覇で完全復活を証明。最強の挑戦者を前にジェイクは「強い潮崎が戻ってきたっていうのは試合を見ても感じる。たび重なるケガもあって、ボロボロのはず。でもだからこそ、彼から『もう俺には時間がねえんだ』っていうのも少し感じて、それが脅威だったりしますね」と警戒心を強めた。

 ジェイクが「かじを取る」と公言すれば、潮崎の代名詞は「アイ・アム・ノア」。団体の未来を占う大一番となるが、両者の共通点は「出戻り」だと王者は指摘する。2011年8月に全日本プロレスでデビューしたジェイクは負傷によりわずか2か月で引退しながら、15年6月に復帰。一方の潮崎は12年末にノアを退団し全日本に移ったが、16年6月に古巣再入団を果たしている。

 出戻りにはネガティブなイメージも伴うが、ジェイクは「一度辞めた人間って、逃げグセがつく。だからこそ自分を常に律する、追い込む必要があって。出戻ったからこそ、弱い自分も認めた上で前に進まないと生きていけないので」と主張。一度辞めたはずの潮崎が「アイ・アム・ノア」を掲げるのも自らを追い込む覚悟の表れと見ており、今回の王座戦では真の強さが問われると分析した。

 潮崎とは数奇な運命を経ての再会という一面もある。ジェイクが競技復帰した15年6月当時の全日本には、潮崎が団体の主力選手として在籍。しかしわずか3か月後に、潮崎は退団している。

「当時は絶望しかなかったですね。全日本の看板選手で『この人がいれば…』っていう人が抜けて。でもすぐに、俺はどれだけあの人に期待してるんだ、そうじゃねえだろうと思ったんです。俺がここでまた踏ん張って盛り上げれば団体は存続できるだろってとらえることができて。今となっては、自分が一歩前に進むために不可欠なものだったかもしれないですね」

 立てた誓いは現実のものとなり、8年前とはまるで違う構図で王者として潮崎を迎え撃つ。「当時の一若手がこうなったんだと。今思うとドラマがありますね。彼を沈めることで、それがやっと形として結ばれるのかな」と豪語したジェイクが、運命の決戦に向かう。