東京電力福島第1原発の処理水放出を巡って日中間でトラブルが起きている。24日の海洋放出以降、中国は日本の水産物の輸入停止を決定。中国人のツアー観光客が訪日をキャンセルするケースも出てきているという。また、中国の日本人学校に投石まであったとか。さらに、日本では中国人が飲食店に突撃して警察沙汰にもなっていた。
中国人による日本へのイタズラ電話が増えている。自治体や飲食店などに処理水放出を非難する内容の電話で、なかには脅迫めいた言動もあったという。福島県に限らず広範な地域でイタズラ電話被害が出ている。
それだけじゃない。中国では日本人学校への投石被害が確認され、北京の日本大使館にもレンガ片が投げ込まれるなどしている。また、日本製品の不買運動に、日本へのツアー旅行をキャンセルする動きもある。
日本国内では処理水放出の余波で中国人がからむ警察沙汰も起きていた。都内の飲食店が「中国人へ。当店の食材は全て福島県産です」と書いた黒板を店外に掲示していたことから、騒動が起きたのだ。
騒動の様子を映した動画がネットで拡散されている。ある中国人男性は黒板のある店前で動画を撮影しながら、その場で110番。日本語で「事件です」と伝え、警察を呼んだ。駆けつけた警官に「なぜ『中国人』なのか」「国籍差別につながる」「消してほしい」とまくしたてた。
警官は3人もやってきた。中国人男性に対して「(国籍を)名指しで書かれていい気持ちがしないのは分かるけど、ケンカになっちゃうとね、お互い手を出すといいことないんで。落ち着いて」となだめたり、「理由を聞いてきたけど中国人に対してじゃなくて、ここに来る方のために、福島県産がイヤなんだったらウチには入らないでくださいねって」と、店主の言い分を伝えるなどしてエスカレートしないようしていた。
通りすがりの弁護士男性も登場し、「よくないね」と中国人男性に同調。最終的に店主が黒板をほかの文言に書き換えたことで中国人男性は矛を収めていた。
この黒板について、ジャーナリストの江川紹子氏はX(旧ツイッター)で「これは、新たな中国人排斥でしょう」と懸念を示していた。一方、作家の門田隆将氏は「日本にも信念とユーモアを兼ね備えた人がいるようだ」とした。
黒板の意図は何だったのか。この飲食店を訪れると店主は「取材はお受けしておりません」と一言。店前の黒板は毎日書き換えており、普段はシャレが多く、「大ごとにはしたくありません」とポツリ。中国人排斥の意図などないようだ。
ネットでは過去の黒板をいくつか確認できるが、「イルカ余ってます。いるか?」「おしゃれな煙草。サマンサタバコ」「王子で牛を飼う。OGビーフ」「防衛大臣の割には守りが下手!」などダジャレが多く、たまに時事ネタが挟み込まれる模様。ちなみに、「中国人へ――」から書き換えられた文言は「祝優勝 北口榛花 槍逃げ」だった。
処理水放出をきっかけに中国人の反日感情が噴き出している。ピリピリムードはまだ続きそうだ。










