今週のWWE・スマックダウン(ケンタッキー州レキシントン)では、23日に死去したWWE殿堂者の〝テキサスの荒馬〟テリー・ファンクさん(享年79)と、24日に36歳で急死した元WWE王者のブレイ・ワイアットさん(本名ウィンダム・ロタンダ)の追悼セレモニーが行われた。

「ワイアット・ファミリー」での〝教祖〟や、「ザ・フィーンド(悪魔)」など、不気味なキャラクターで存在感を示してきた。今年1月のLAナイト戦以降は欠場を続けていたが、突然この世を去り、世界のプロレス界に衝撃が走っている。

 WWEも死因については発表しておらず、不明のまま。ただ、複数の米プロレスメディアは「心臓発作」と報じている。「ブレイは今年初めに新型コロナウイルスを発症し、心臓の問題を悪化させた。ブレイは健康面で前向きに前進していたが、不幸にも心臓発作を起こし、この世を去った」(「Fightfull」)とし、新型コロナからは回復していたが、持病の心臓病が悪化したのだという。

 スター選手の急死に多くの選手が弔意を示す中、追悼大会で代表してマイクを握ったのは、ワイアットさん最後の抗争相手で、最後の対戦相手となったLAナイトだった。

フィン・ベイラー(下)を破ったLAナイトは天を指さした(©2023 WWE, Inc. All Rights Reserved.)
フィン・ベイラー(下)を破ったLAナイトは天を指さした(©2023 WWE, Inc. All Rights Reserved.)

 今年1月の「ロイヤルランブル」では「ピッチ・ブラック・マッチ」で戦ったナイトは、ワイアットさんとの激しい抗争を振り返った上で「あいつは俺がどんなことにも対応できるように助けてくれたんだ」と、ワイアットさんとの戦いが自身を成長させたと告白。「俺はあいつと親友であるかのように振る舞うつもりはない。だが、同じ気持ちが繰り返している。『ありがとう、ブレイ』と。みんなが感じているように、俺も同じスピリットを感じてここに立っているんだ」とスピーチした。

 ナイトはこの日のメインイベントに出場。「ザ・ジャッジメント・デイ」のリーダー、フィン・ベイラーと一騎打ちしたが、大奮闘の末に雪崩式ブレーンバスターからBFT(変型フェースバスター)で3カウントを奪った。格上の元ユニバーサル王者から金星を挙げたナイトはコーナーに上がって天を指さし、ワイアットさんに勝利をささげた。

 ナイトが引き揚げると、会場は暗転。リング上にはワイアットさんが入場時に手に提げたランタンが置かれ、大型ビジョンには元WWE王者のシルエットが映し出された。観衆は「サンキュー、ブレイ!」のチャントを上げて〝教祖〟、そして〝悪魔〟の早すぎる死を悼んだ。