慶応が107年ぶりの日本一に王手をかけた。2年生エースの小宅が2点リードの9回、二死二塁から最後の打者の鈴木を左飛に打ち取ると、マウンドで笑顔が弾けた。

 9回を投げ切り、7安打無失点。4試合目でチーム初完投を完封で飾った小宅雅己は「相手は逆転するチームなので後半に力を入れた。真っすぐが一番よかった。完封が初めてなので自信になった。楽しかった」と表情を緩ませた。

 2回に二死二塁から小宅の中越え適時二塁打で先制すると、6回には一死三塁から主将の大村の右前適時打で追加点。3回途中から相手エースの藤本が登場し、息詰まる投手戦となるが、118球の力投で2―0と自らの打点で奪ったリードを守った。

 森林監督は「笑っちゃうくらい苦しい試合でした。でも楽しい試合でした」と笑顔をのぞかせ「小宅1人はあまりイメージしていなかったですが、代え時がなくて小宅に負担をかけた。素晴らしいピッチングでした」とエースをねぎらった。

 23日の決勝の相手はセンバツ初戦で延長戦の末にサヨナラ負けした仙台育英。指揮官は「休養日が48時間くらいほしいですが…。センバツで悔しい思いをしている。素晴らしいチームと分かっているけど、このチームの集大成として頑張りたい」。103年ぶりの決勝進出を果たし、優勝なら1916年の第2回大会以来、107年ぶりの快挙となる。信条とする「エンジョイベースボール」で歴史を作る。