第105回全国高校野球選手権大会第12日の準々決勝第3試合は神村学園(鹿児島)がおかやま山陽を6―0で下し、初の4強に進出した。

 スコアレスの均衡が破れたのは8回だった。2番手の三宅(2年)から一死一、三塁のチャンスを作ると、4番・正林(2年)が右前に弾き返して待望の先制点。5番・岩下(2年)の右前に適時打で2点目を上げると、二死満塁から8番・松尾大(3年)が三塁線を破る走者一掃の適時三塁打を放って一挙5点を奪った。正林は「やっと1点取れてホッとした。守りからリズムを作れた。1点が積み重なって大量点になっている」と胸を張った。

 エース松永(3年)と西野(3年)の投手戦。両者一歩も譲らない展開が続いたが、松永が6回途中まで3安打無失点の好投をみせると、安定感抜群の左腕・黒木(3年)に継投。黒木は1安打、無失点、無四球、4奪三振の完ぺきな内容で反撃の隙を与えず、零封リレーで締めくくった。

 最速146キロのリリーフの黒木は変化の大きいフォーク、カーブを操り、4試合を投げて1失点、19奪三振、防御率0・55と快進撃の原動力となっている。「自分はプロの方にも目をつけられてない。プロが夢なんで甲子園で躍動できるよう、自分のプレーを全力で出し切っている。打者が打ってくれてるからこそテンポよく投げれる。今日は困ってたんで。カーブは抜けてしまうことが多いんで姿勢を意識してリリースポイントを前にするイメージで投げている。モイネロ選手(ソフトバンク)の握り方をマネしてる」(黒木)

 小田監督は「序盤は苦しい展開だった。選手に感謝しかない。歯車がかみ合わず、動いてもはまらなかった。でも5回以降、弱気になりかけていた自分の気持ちを切り替えた。おれ、行くぞと。黒木はナイスピッチングだった。次も最善を尽くして全力で挑みたい」と声のトーンを上げた。打撃の爆発力と鉄壁リレーで頂点まで駆け上がる。