東京パラリンピック競泳男子100メートル自由形(S4)金メダルの鈴木孝幸(36=ゴールドウイン)は、競技普及に並々ならぬ思いを抱いている。

 先天性四肢欠損で両大腿と右腕ヒジ下がなく、左手にも障がいがある鈴木は、15歳で本格的に水泳をスタート。2004年アテネ大会から5大会連続でパラリンピック出場を果たすなど、長年にわたってパラ競泳界を引っ張ってきた。メダルなしに終わった16年リオ大会後は引退も頭をよぎったが「パラリンピックはスポーツだという認識。自分はスポーツ選手だという認識で頑張っているので、みなさんにはスポーツを見るようにパラリンピックも観戦するスポーツの選択肢に入れてもらえたらうれしい」と現在も戦い続けている。

 そんな鈴木は、東京都スポーツ文化事業団が27日に開催する「第2回都立スポーツ施設周遊バスツアー」に参加する。東京都障害者総合スポーツセンターのプールにて、鈴木によるデモンストレーションを実施。その上で講演やボッチャ体験なども組み込まれているという。担当者は「各施設での競技観戦・スポーツ体験会の機会等を提供し、広く施設に親しんでいただきたい」とした。

 日本中が歓喜に沸いた東京パラリンピックから約2年。今後もさまざまな取り組みを通じて、パラスポーツの魅力を発信していく。