いきなりムチを入れていいものなのか――。右上肢のコンディション不良で長期離脱中の巨人の守護神・大勢(24)の復帰後の起用法を巡り、早くもチーム内で議論が飛び交っている。「勝利優先」か、それとも「安全第一」か…。今後の原辰徳監督(65)の決断に注目が集まりそうだ。
勝率5割の4位で3位・DeNAを1ゲーム差で追う巨人は残り40試合となった。左ヒザ蜂窩織(ほうかしき)炎で離脱していた丸は15日からチームに合流。今季は坂本や中田翔ら主力の離脱が相次いでいたが、ようやく中心選手が顔をそろえる。
原監督は「大事に至らなくてよかった」と丸の復帰を歓迎すると「あとは大勢だね。まあ、よくリリーフも頑張っていると思うけどね。彼の存在はやっぱり大きいっちゃ大きいし。その、少しね…何を伸ばして待つんだっけ?」と首を伸ばすしぐさを見せた。
指揮官が復帰を待ち望む侍ジャパン守護神が、右上肢のコンディション不良で出場選手登録を抹消されたのは6月30日のこと。その〝代役〟は左のリリーフエース・中川が務めてきたが、直近のセーブ機会で2戦連続逆転を許した。連敗を4で止めた12日のDeNA戦では船迫、翌13日はロペスが9回を締めるなど、現状は〝日替わり守護神〟となっている。
復帰が待たれる大勢は8日からようやく傾斜を使った投球を再開。今月中の実戦復帰を目指している。今年は3月のWBCで世界一に貢献し、休養なしでプロ2年目のシーズンに突入。離脱までに24試合に登板し、昨季は9月まで封印していた3連投も5月11日DeNA戦~13日広島戦で解禁した。6月3日の日本ハム戦では回またぎ登板もあった。
だが、大勢をめぐっては、故障前からケガのリスクが指摘されていた。球団関係者は「3連投とか回またぎは大勢にはまだ厳しい。新人王になった去年の蓄積疲労に、WBCでのボールの違いが加わった。学生時代の2年前は連投もしていなかったわけだし、無理をしたら終わってしまう」と警鐘を鳴らしていた。
仮に大勢が復帰を果たしても、離脱前と同じ起用法では再発リスクは高まりかねない。勝負どころのシーズン終盤だけに、首脳陣としてはフル回転してほしいところだが、再離脱なら元も子もなくなる。前出の関係者の「3連投、回またぎ禁止」も選択肢の一つになりそうだ。「リスクと勝利」のバランスをどう見極めるのか。指揮官は難しい〝手綱さばき〟を余儀なくされそうだ。












