来年秋に現在の健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一本化する政府方針に対して、与野党から〝見直し論〟が広がっている。
河野太郎デジタル相は7月26日の参院特別委員会の閉会中審査で「マイナカードと保険証を統一したあとも、安心して医療を受けられる仕組みを作り、懸念を払拭できるようにしたい」と話したが、与党からは保険証の廃止時期の延期などを求める声が出た。
自民党の山田太郎氏は「期限ありきではなく、信頼回復を優先して丁寧に国民の理解を得られるように務めるべきだ。与党の中からも、そういう声が大きくなっている」と指摘。公明党の上田勇氏も「行政や関係者の都合が前面に出ているのではないか」としてマイナカード普及に急ぐ政府の姿勢を酷評した。
一方、立憲民主党の杉尾秀哉氏は、マイナカード返納が相次いでいることに対し「微々たるものだ」と説明した河野氏の姿勢を追及し「反省がない」と批判。これを受けて河野氏は「総点検作業のことを理解されていないので説明している」と応酬した。
杉尾氏は27日に更新した自身の「X」(ツイッター)で「マイナンバー制度を巡る昨日の閉会中審査の質疑を、今日の朝刊各紙が大体的に伝えています。また、保険証廃止の延期論が政府・与党内に広がっている事も報じられており、私たちは今後も国民の『命』『健康』『個人情報』を守り抜くために全力で頑張ります」と投稿した。
今後の見通しについて永田町関係者は「自公から見直し論が出た背景には、マイナカード問題が歯止めがかからない内閣支持率急落の大きな要因のひとつに挙げられているからです。岸田首相はマイナカード問題の総点検を指示しており、8月上旬の中間報告の公表に向けた作業を進めているが、与野党からの見直し論を受けて、近く国民に説明する準備を進めている。現状、難しい判断に迫られていますね」と語った。
マイナカードをめぐる問題は混乱に拍車がかかっている。












