新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス33」は札幌2連戦で熱戦の火ぶたが切られ、優勝決定戦が行われる8月13日東京・両国国技館大会まで過酷なサバイバルレースが続く。Aブロックから初制覇を狙うIWGP世界ヘビー級王者SANADA(35)は、15日札幌大会でヒクレオ(32)を下し白星発進。同ブロックで最も注目を集めている海野翔太(26)、成田蓮(25)、辻陽太(29)の「令和闘魂三銃士」には辛辣発言を連発し、奮起を促した。

 SANADAは開幕前から「一番の山場」としていたヒクレオとの初戦をデッドフォール(変型DDT)で勝利。武藤敬司、佐々木健介に続き史上3人目となるIWGP王者でのG1制覇へ好発進した。

 17日に本紙の取材に応じ「試合を改めて見たんですけど、一番若く試合してたのがセミ(Bブロックのタイチ対ウィル・オスプレイ)とメインだったんじゃないかなと」と振り返った。「若さ」を口にした理由は明白で、SANADAのA組は令和闘魂三銃士とノア・清宮海斗という新世代選手が集結しているからだ。開幕戦では海野と成田が20分時間切れ引き分け、清宮が辻から勝利を収める結果となった。

 まだ1試合が終わったばかりとはいえ、SANADAは現状に厳しい評価を下す。海野と成田に対し「もっとイキイキしてる試合するのかと思ったら、想定内だったなと。お互い『負けたくない』って気持ちが強すぎるのか『勝ちたい』って、あんまり伝わってこなかったですね。それが結果にもつながっていたのかなと」と斬り捨てた。

 また6月大阪城大会のV2戦で対戦した辻には「やっぱり辻は、俺とタイトルマッチやった時がピークだったんじゃないかな。IWGPに挑戦したばかりの男が簡単にノアに負けちゃダメだろ、お前はそんなもんじゃないだろって。長岡(21日)での試合は楽しみにしているんでね」と叱咤。一方で「清宮選手の方が覚悟ありますよね。レールに乗っかるんじゃなくて、こっちに乗り込んできたわけであって。その覚悟の差があるのかもしれないですよ」と方舟戦士にだけは高評価を与えた。

 今月になって唐突に命名された令和闘魂三銃士はファンの間で賛否両論を巻き起こし、総じて否定的な意見の方が目立った。当事者の3人も拒絶反応を示し、辻を中心に会社批判ともとれる発言が相次いだ。

 だが、SANADAは一連の騒動について「一番ダメなのは無関心なので、否があることに感謝した方がいいですよ。注目されてるってことなので。本人たちは嫌かもしれないですけど、それを生かすか生かさないかは本人たち次第。全員が同じように『嫌』って言ってるじゃないですか。俺だったら人と同じことが嫌なので、あえてそこは『嫌』でも『良い』って言ってたかもしれないですね」と持論を述べる。

 さらに「何かにくくられるってことは、そもそもが実力不足だからじゃないかなって。それなのに批判だけ言って、結果が伴わないんだったらダメですよ。今のままじゃ令和闘魂三銃士の(名前の)方がインパクト残ってるので。批判するなら、あれだけの反響に勝つ活躍を見せてほしいですね」。団体への不満は言葉よりも行動で示すべきだと訴えた。

 あえて厳しい言葉を並べたのは、直接対決での奮起を期待してのもの。全勝優勝を予告するSANADAの牙城を崩す相手は、3人の中から現れるのか――。