強烈な武器を生かしてチームを勝利に導いた。ソフトバンク・周東佑京内野手(27)が1日の西武戦(ベルーナ)で驚異の鬼脚を見せつけた。

 1点を追いかける8回、無死一塁から代走で出場。一死二、三塁の三塁走者として、代打・野村大の浅い中飛で思い切ってスタートを切った。

 センター・長谷川からダイレクトで送球が返ってくる中で、頭から滑り込みセーフを勝ち取った。西武側はリクエストを要求したものの、判定は覆らず、同点に追いついた。チームは延長10回に勝ち越して大きな勝利をつかんだ。

 明らかに浅い当たりだった。藤本監督は「止まると思いました」と話す。周東自身も〝イケる〟という確信があったわけではなかったというが、積極的に攻めて得点をもぎ取った。「勝負をかけようと思った。(三塁の村松コーチからは)ある程度、上がったらいいよと言ってもらえていた。1点取れなきゃ負けでしたし、行くしかないなと思った」と振り返った。

 これでチームは4連勝。そのうち2勝に周東が貢献している。6月28日の楽天戦(ペイペイ)でも代走で出場し三塁まで進むと、相手捕手が前に弾いた瞬間にスタートを切り、本塁を陥れた。これが決勝点となった。こちらも周東の脚でなければ不可能だった。

 ここぞのシーンで思い切って行けるか、行けないか。その点も重要になってくる。代走起用に応えて勝負所で積極的な走塁ができている意識について「点を取るために行っているので、引いてはいけないなと思っています」と話した。

 今春のWBCにも出場。準決勝のメキシコ戦では脚を生かして一塁から一気にサヨナラのホームに滑り込み、侍ジャパンの世界一に貢献した。世界を驚がくさせた鬼脚は他球団にとって脅威だ。

 藤本監督も「自分が出たら絶対に返るという強い気持ちを持ってくれている」と最敬礼していた。