新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級王者SANADA(35)が、真夏の祭典「G1クライマックス」(7月15日、札幌で開幕)で同じA組となった新世代戦士をまとめて斬り捨てた。米AEWとの合同興行(25日=日本時間26日、カナダ・トロント)ではジャック・ペリーとのV3戦に臨むが、最高峰リーグ戦を前にベルトを失うわけにはいかない。王者としてG1に出場し、ブロック首位通過を果たす。
IWGP世界王座戦のオープンチャレンジに名乗りを上げたのは、AEWオリジナルメンバー〝4本柱〟の一人と称されるホープだ。だが、大物挑戦者を期待していたというSANADAは「(相手の知識は)ゼロですね。そういう方がIWGPに挑戦してくるのも、切ないですよね。オープンチャレンジってそんなに簡単に決まっていいものなんですか? IWGPですよ。俺はAEWのベルトよりも価値があると思ってますからね」と不満げに言い放った。
昨年の合同興行で行われた同王座戦は4WAY形式だった。「まだAEWのファンは本物のIWGP戦を生で見てないと思うので。まあ、人と比べても仕方ないですけどね。もともと特別なオンリーワンなので」
なぜか急に「世界に一つだけの花」を引用しつつも、注目カードがそろった合同興行で新日本最高峰王者として存在感を発揮するつもりだ。
直後にG1を控えているだけに、ベルトの海外流出は許されない。「(王者が不出場だと)夢なくなりますよね。G1も、俺よりみんな若い世代が同じブロックなので。今年は俺の年にしたいので、他のメンバーは来年以降輝いてほしいですね。…いや、やっぱり来年も俺が輝きます」と必勝の十字架を背負う。
SANADAが最年長となるAブロックは、海野翔太、成田蓮、辻陽太、ノア・清宮海斗と新世代戦士が集結し注目を集めている。しかし、王者の評価は手厳しい。
「清宮選手とか勢いすごいけど、俺のところまで情報入ってこないので、結局。オカダ(カズチカ)さんとやったけど、あれは清宮選手の力じゃなくて、オカダさんが持ち上げてくれたんですよ」とまずは唯一の国内他団体勢をバッサリだ。
その上で「あの中では辻が一番抜けてるのかな。ただ、俺とのタイトルマッチの時がピークだった気がします。みんな海外から帰ってきた時から下降、悪い意味で安定してしまっているのかなと。今の俺の勢いには勝てないと思いますよ」と絶対の自信をのぞかせた。
上位2選手が準々決勝(8月10日、船橋)に進む新システムが採用されるが、SANADAは「1位以外ないですよね。あのメンバーでは。考えられない」と豪語。まずはV3達成で王者での出場を確定させ、威風堂々G1に乗り込む。