完全復活なるか。右ヒジの張りで出遅れていた巨人・菅野智之投手(33)が11日のソフトバンク戦(ペイペイ)で今季初登板し、5回4安打2失点で今季初勝利を挙げた。ただ、3者凡退は5回の一度だけ。4回には中村晃に先制の2点打を許した。打線の援護で幸先よく白星は手にしたが、球団OBで本紙評論家の前田幸長氏は「なんとか顔と名前で試合をつくった。手放しで褒められる内容じゃない」と指摘。今後に向けて投球スタイルのモデルチェンジの必要性を訴えた。
【直球勝負・前田幸長】さすがの菅野でも、やはり今季初登板ということで、力みがあったように見受けられました。特に3回までは慎重に投げていた印象です。2回先頭の柳町、3回は二死一塁から近藤、柳田にいずれもストレートの四球。時折「さすが」と思わせるボールはありましたが、正直言って、手放しで褒められるような内容ではありませんでした。
それでも2点で収まったのは、菅野の〝顔と名前〟によるところが大きかったと思います。次回登板は翌日以降の状態を見ながら本人と原監督、阿波野投手チーフコーチらが話し合って決めることになりますが、これで完全復帰とはならないでしょう。再び離脱という事態を避けるためにも、中6日で回すのか、それなら球数をどうするかなど慎重にするべきだと思います。
菅野にとって、今年は34歳になるシーズン。直球とスライダーで打者をねじ伏せ、2年連続で沢村賞に輝いた2017年、18年の投球を取り戻すのは現実問題として難しいでしょう。ただ、今の巨人に菅野以上の投手がいるのかと言えば、いない。この日の投球からもカーブやカットボール、フォークを巧みに使ったコンビネーションに豊富なキャリアを感じさせるものがありました。これまでの投球スタイルに当然、プライドはあるでしょう。しかし、チームの勝利のためには制球重視のモデルチェンジも一考の余地はあると思います。(本紙評論家)












