レッドソックスの吉田正尚外野手(29)はレッズ戦に「4番・左翼」で先発出場し、四球、左飛、左飛、二ゴロ野選で3打数無安打1得点に終わり、打率は3割1分2厘になった。レッドソックスは2―2の同点で迎えた8回裏に打者10人の猛攻で6点を奪って勝ち越し、8―2で勝利し連敗を3でストップさせた。

 レッズの〝100マイル右腕〟ハンター・グリーン投手(23)は初回、レッドソックス打線を3者連続三振に仕留める上々の立ち上がりを見せる。そのパワーピッチャーに対し「メジャーの投手(が投げる球)は角度があって、速い」傾向が強いことを開幕から実感していた吉田がどのような打撃を見せるのか。2回先頭で迎えた第1打席で吉田は2球目、97マイル(約156キロ)の内角ストレートを珍しくハーフスイングし、ストライクを取られてカウント1―1に。その後はスライダー2球、99マイル(約159キロ)の内角フォーシームに手を出さず見極め、3―2からの6球目、98マイル(約157キロ)の外角フォーシームにもバットが止まり、四球を選んだ。甘い球が1球も無かったとはいえ、吉田が速い球に対してもハイレベルな見極めをしていることが分かる打席だった。

 その後、吉田は普段から「いけると思ったらいく」と話している通り、ファーストストライクから積極的にスイングしていくが、第2打席は初球、97マイルの内角寄りの甘いストレートに差し込まれ左飛。第3打席も1―0からの2球目、98マイルの外角高めストレートを打ち上げて平凡な左飛に倒れ、この試合で6回2安打1失点8奪三振のグリーンを攻略することが出来なかった。

 8回に1点を勝ち越し、なおも無死一、三塁のチャンスで迎えた第4打席は3番手右腕ハーゲットに対し、0―1から94マイル(約151キロ)の甘いフォーシームをとらえ、前進守備を敷いていた二塁手の正面に強いゴロを放つも三走ディバースが本塁憤死の野選で得点には結びつかず。だがボークやヘルナンデスの2点適時打などでチームはこの回一挙6点を奪った。

 しかしながら大勝した試合後、レッドソックスのロッカールームは静寂に包まれ、勝利を祝う音楽も流れていなかった。先発の柱として復活を遂げていた左腕クリス・セール投手(34)がこの日の試合で登板した際、左肩に痛みを訴えて4回途中で急遽降板していたからだ。コーラ監督は「球速が95マイル(約152・8マイル)から90マイル(約144・8キロ)に落ちていた。彼は(イニングを)投げ切ろうとしていたが、それは…。彼は明日、MRI検査を受ける」とコメント。勝利にも笑顔はなく、沈痛の面持ちだった。