地獄に落ちたのは自分だった。全日本プロレス29日の後楽園大会で〝極悪暴走男〟諏訪魔(46)が世界タッグ王座を保持するノア「金剛」の拳王、征矢学組に敗れて世界タッグ王座奪取に失敗した上、極悪軍団「ブードゥー・マーダーズ(VM)」から追放された。

 21日のノア神戸大会で諏訪魔はVMのKONOと組んで拳王&征矢に挑戦するも、ベルト取りは果たせなかった。しかし、試合後にノアのレフェリングにイチャモンをつけて再戦を要求。この日はパートナーを斉藤レイに代えての挑戦となった。

 なりふり構わぬやり方で再戦にこぎつけた以上、連敗は絶対に許されない諏訪魔は序盤からラフファイト全開で攻め込む。イス攻撃やセコンドの介入、観客のタオルや傘まで駆使して王者組を追い込んだ。しかし、中盤以降はレイとの連係にほころびが生じる。SNSなど日頃の言動でも双子の兄ジュンと共に諏訪魔への反抗心をのぞかせていたパートナーだが、その不安が的中。たびたび攻撃が誤爆し、徐々に相手にペースをつかまれてしまう。

 それでも終盤、レイが拳王を羽交い絞めにする。そこへ諏訪魔がパウダー攻撃を放った…が、拳王に見事にかわされて誤爆。これでレイが戦闘不能になって孤立した諏訪魔が一気に攻め込まれ、最後は拳王のP.F.Sで文句なしの3カウントを奪われた。

 試合後、大の字になっているところに拳王と征矢からベルトを掲げて勝ち誇られる屈辱。さらに金剛の二人が立ち去ると今度はシュンとレイから「コイツのせいだ!」とボコボコに蹴られてしまう。するとマイクを持ったVM総帥のTARUから「諏訪魔。俺だけやない。ここにいるVMのメンバーはお前がどれだけ頑張ってきたか、わかっとお。専務とか重要なポストで頑張って、俺を呼んでよ…」と優しい言葉をかけられる。

 会場に「?」マークが浮かぶ中、最後にTARUからは「お前が苦労しているのは一番わかっているからよ。諏訪魔。お疲れさま」と三くだり半を突き付けられ、再度ジュンとレイから公開処刑された後、マーダーバッグ(黒い袋)に詰められたのだった。

 さんざん人を詰め込み「地獄に落ちろ」と叫んだ男の哀れな末路。もはや救いようはなくそのまま地獄へ落ちる…かと思われたが、そこへかつてのパートナー・石川修司が小島聡と共にリングインし、〝リンチ〟状態の諏訪魔を救出。しかし、石川から手を差し出された諏訪魔は、これを拒否して一人リングを降りた。

 悪事を続けたあわれな暴走男はどこに向かうのか。やはり地獄か、それとも…。