原巨人がバウアー撃破の〝余熱〟で首位DeNAに快勝だ。移動日を挟んだ今カード2戦目の11日はGキラーの左腕・東克樹投手(27)との対戦だったが、右腕トレバー・バウアー投手(32)に来日初黒星をつけた9日からのスタメン野手の変更は左打者・梶谷を外して右打者・ウォーカーを入れただけ。先発野手の半数を左打者が占めた打線で天敵を撃破して4―1で勝利し、借金3ながら4位ヤクルトに0・5ゲーム差と迫った。

 巨人の先発オーダーが発表されると、バックネット裏に陣取った各球団のスコアラーたちがざわついた。左腕相手に1番・吉川、2番・丸と左打者を起用。5番・大城卓、7番・門脇と合わせて4人の左打者が並んだからだ。

 相手先発の東は試合前時点で3勝0敗、防御率0・64だった。2018年には6度対戦して0勝5敗と苦汁をなめさせられたGキラーで、今季も4月6日の対戦(横浜)では1番に長野を起用するなどスタメンに右打者を5人並べた。

 どちらかと言えば左腕に対して右打者を多く据える傾向にあった巨人が、東との前回対戦では7回無失点の好投を許してしまった。それならば…と、この日は9日の試合で2020年サイ・ヤング賞右腕バウアーから3本塁打を含む11安打で7点を奪った打線の勢いを優先。3安打4打点と大暴れしたドラフト4位新人・門脇を左打者ながら「7番・三塁」で起用しただけでなく、5打数無安打だった吉川も引き続き1番に入れた。その意図を首脳陣のひとりは「バウアーを打って最高にいい流れで来ている。相手が右か左より、打てる選手を順番に並べた」と説明した。

 この〝賭け〟はズバリ的中だった。吉川―丸の左の1、2番はともに2安打と機能し、吉川は2―0の4回に適時打をマーク。坂本は二塁打2本を放ち、通算423二塁打で王貞治が持つ球団記録を抜いた。5番に起用したウォーカーも適時打を放つなど東から10安打で4点を奪い、5回でマウンドから引きずり下ろした。

 投げては先発・山崎伊が7回途中1失点の粘投で今季2勝目(1敗)をマーク。中継ぎ4投手をつぎ込み、最後は大勢が締めた。2連勝で最大6つあった借金を3まで減らし、原監督も「二死から含めて粘っこい、いい攻撃ができたのかなと思います」と活発な打線にうなずいた。

 ライバル球団のスコアラーの1人は「これまでは相手投手の左右で打線をコロコロと変えていたけど、しばらくは一塁・岡本和、三塁・門脇の形で行くという決意表明」と分析した。このまま腰を据えて反撃なるか。