西武の主砲・山川穂高内野手(31)が知人女性に対して東京都内のホテルで性的暴行を加えたとして被害届が出されていると11日「文春オンライン」が報じた。これを受け、0―3で同一カード3連戦3連敗を喫した同日のロッテ戦後、山川は報道陣に対応し「僕から言えることはありません」と話した。

 文春オンラインによると、山川は昨年、知人の20代女性の下半身などにケガを負わせ、〝強制わいせつ致傷容疑〟でWBC終了後に警視庁から事情聴取を受けている。球団側はすでに「球団ルールを逸脱した」として山川本人に何らかの処分を科しているという。その上で現在は捜査状況を見守っている。

 この日の山川は「5番・一塁」でスタメン出場し、4打数1安打。3回二死一、二塁の好機には三ゴロに倒れた。昨年は41本塁打、90打点で2冠に輝いたが、今季は右ふくらはぎの張りで離脱するなど17試合の出場にとどまり、いまだ0本塁打で5打点と大きく出遅れている。チームも4カード連続の負け越しで、今季最多の借金3と苦戦中だ。

 9日のロッテ戦後には「今はホームランを打てる気はしない。でも、1本打った瞬間に打てる気しかしなくなることが経験上、多々ある」と語っていたが、その裏でチームの結束に水を差すスキャンダルの火種をつくってしまっていたことは何よりの〝大失策〟というしかない。

 西武ではオリックス、ソフトバンクと三つどもえの優勝争いを展開していた昨年9月に、選手の妻が同僚選手とその妻を2年間にわたってSNS上で中傷していたことが「文春砲」によって暴露される醜聞があった。その影響か、西武は勝負どころで7連敗を喫して優勝戦線から脱落した。

 今回の騒動が今後、チームにどのような余波をもたらし、今季中に国内FA権を取得する山川自身の去就にもどのような影響を及ぼすのか。警視庁の捜査の行方が気になる。