フィギュアスケート男子の山本草太(23=中京大)は、絶望の淵からはい上がってきた。
2014年のジュニアグランプリ(GP)ファイナルで銀メダル、15年の世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得。数々の実績を残してきたが、16年世界ジュニア選手権の出発直前に右足首を骨折した。その後、疲労骨折にも見舞われるなど、3度の手術を余儀なくされた。
光を知るからこそ、苦しみも壮絶だった。それでも、地道に努力を重ね、初めてつかんだ23年世界選手権切符。「シニアに上がってから、目標にしていた舞台。時間はかかってしまったんですけど、来られたことがまずうれしい」。今大会に向けた練習が身になっていることを実感したという。
23日にさいたまスーパーアリーナで行われた男子ショートプログラム(SP)は、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の転倒などもあって17位と出遅れた。25日のフリーは冒頭の4回転サルコーで転倒。苦しい出だしとなったものの、後半のジャンプで意地を見せた。156・91点をマークし、合計232・39点で大舞台を終えた。
「今大会はすごく難しい試合になったが、ダメでも思い切っていこうと思っていた。ミスは出たけど、後半はすごく気持ち良く滑られて今大会を終えることができた」
自国開催での大一番は、自身にとって貴重な経験となった。さらなる進化を目指し「今季最後は悔しい試合になったが、この気持ちを忘れずに、来季に向けて取り組んでいける。必ず強くなって世界選手権の舞台に戻ってきたい」。気持ちは早くも切り替わっていた。












