フィギュアスケートの世界女王・坂本花織(22=シスメックス)は〝ロシア勢〟に真っ向勝負を挑む覚悟だ。

 4年ぶりの自国開催となった世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)で日本勢初の連覇を飾った坂本は、25日に一夜明け取材に応じ「アドレナリンが出過ぎて一睡もできずに朝を迎えているので、今日は脳が働いているか不安」と苦笑いを浮かべつつ「悔しい思いの方が強いけど、それが今後の自分の糧になる。いい経験ができた」と振り返った。

 22日のショートプログラム(SP)では会心の演技を見せた一方で、24日のフリーは後半の3回転フリップ―トーループの連続ジャンプで、フリップが1回転に。ノーミスを逃し、大粒の涙を流した。

 結果だけ見れば、昨季は北京五輪銅メダル、世界選手権金メダル。今季も世界の頂点に立つなど、申し分のない実績を誇っている。しかし、ウクライナ侵攻の影響もあり、今季は最大のライバルとされるロシア勢が国際大会に出場できていない。

 ロシア勢の強さを何度も肌で実感してきたからこそ、世界の頂点に立っても意識の片隅にある。現在もたまにロシア勢の近況をチェック。ロシアメディアの質問に対し「全部の試合は見れていないが、本当にジュニアから新しい子がたくさん出てきている」と印象を口にした上で「またロシアが戻ってきたらもっと頑張らなきゃという意欲が出てくると思うし、その中で戦うのは楽しみなので、戦っても勝てるように頑張りたい」と決意を新たにした。

 さらなる高みを見据える王者は「来季も一番大きい大会は世界選手権になると思うので、1年後に向けてしっかり調整して、自分らしくしっかり戦っていけるようにしたい」。これからも自らの足で道を切り開いていく。