次期日本代表指揮官に「大物外国人」が急浮上だ。第5回WBCで侍ジャパンは、3大会ぶりの世界一に輝いた。栗山英樹監督(61)が今大会を最後に勇退を表明したことで、後任候補には古田敦也氏(57)、工藤公康氏(59)らの名前が浮上している。そんな中、侍ジャパン内部には大谷翔平投手(28=エンゼルス)の起用法を熟知する“MLB屈指の知将”の就任を猛プッシュする声がある。前エンゼルス監督のジョー・マドン氏(69)だ。
栗山監督は決勝戦後に「今日で監督が終わるので。明日からは本当にまったく何もない、肩書のない人になる」と明言。契約は今大会までだった。これを受け、侍ジャパンを統括するNPB側は次期監督の人選を進めていく方針だ。
早くも後任候補には元ヤクルト監督の古田氏や前ソフトバンク監督の工藤氏、内部昇格プランとして侍ジャパンの投手コーチを兼任で務めたロッテ・吉井理人監督(57)らの名前が挙がっている。
だが、今大会で侍ジャパンに同行した関係者の1人は「翔平のことを考えれば、申し訳ないけれど、どの候補者も大物とはいえ『ベスト』とは言いがたい」という。「二刀流の起用法を熟知するだけでなく、やはり監督と選手の関係性をかつて築いたことのある経験を持った人でなければ厳しいだろう」とも続けた。
すでに大谷は3年後に行われる次回WBCについて「出たいですね。僕自身がまず一定のレベルに居続けるというのが条件ですし。立ち位置をキープし、もっともっと素晴らしい選手になれるように頑張っていきたいです」と話している。そうなればNPB側も次期監督を選考する上で、投打両面での中心的存在である大谷を知り尽くし、その本領を存分に発揮できる人物を探すことが最優先となる。今オフにFAとなる大谷は、さらに巨額な契約をメジャー球団と交わしていることが確実で、今大会以上に起用の際の制約が厳しくなると見られるからだ。
そこで侍ジャパンの現場サイドから猛プッシュされているのがマドン氏だ。前出の関係者は「本来なら栗山監督に続投してもらうのが一番いい。だが自分たち現場は栗山監督がとてつもないプレッシャーと戦い続けてきた姿をずっと間近で見てきた。だから『またやってください』とは、さすがに誰も言えない」と前置きしつつ、前エンゼルス監督のマドン氏こそが「最適任」とする理由について次のようにも続けた。
「翔平がメジャーで『ツー・ウエー・プレーヤー(二刀流)』としての潜在能力を開花させることができたのは、エンゼルスで20年から22年途中まで指揮を執ったマドン監督の理解と柔軟性があったからに他ならない。登板前後の出場解禁や“リアル二刀流”での起用など、マドン監督がデータに基づいてさまざまなチャレンジを試み、MLBでの翔平のサクセスストーリーを後押しした。マドン氏が次期監督にふさわしいと考えている人は侍ジャパン内に多くいます」
侍ジャパンで外国人監督が就任した例は過去にない。だが、NPB関係者の間では「サッカーの日本代表を含め、他の競技では外国人監督が就任するのは珍しいことではない。勝てる人物であれば、何も日本人監督にこだわる必要はないはず」とする意見も飛び交っており“慣例”が覆される可能性は十分にある。
マドン氏はレイズ、カブス、エンゼルスと過去にMLB3球団の監督を歴任。08年と11年にアメリカン・リーグで、15年にナショナル・リーグで計3度の最優秀監督賞に輝いている。斬新な起用法や奇抜な守備シフトを好むことから「MLB屈指の知将」と言われ、その輝かしい経歴は申し分ない。しかも、かつてマドン氏は「WBC代表監督に興味がある」と語っている。












