誰にも譲りたくない――。巨人・菅野智之投手(33)が11日のオリックスとのオープン戦(京セラ)で先発し、4回無失点の好投を演じた。

 エースの負けん気と自負が形となって表れた。この日の菅野は、手から始動する2020年に編み出した投球フォームに大きく様変わりしていた。春季キャンプからはセットポジションでの投球に取り組んできたはず…。しかし、常に高みを目指し、変化をおそれないのは背番号18の真骨頂だ。試行錯誤を繰り返してきた中で、開幕まで3週間を切ったこのタイミングで自分の中の引き出しを開けた。

 菅野は「シーズンを通して(キャンプから)これまでやってきたフォームで、結果を残せるかと考えた時に難しいのかなと。疲れてきて下半身をうなく使えないとなった時に、まだ自分の中に自信がなかった」とスパッと切り替え「もうフォームを意識している時間もない。自分の形を固める」と心に決めた。

 開幕だけがすべてではないが、開幕投手には格別な思いがある。「あそこに上がりたいですし、上がらないといけないと僕は思っているので。まずは結果。今のところいいのか悪いのか結果だけは出ているので、そこはプラスに捉えながら」。18年から昨季まで5年連続で栄えある〝称号〟を手にしてきた。

 しかし、今季は〝候補の一人〟の立場。原監督はWBCにも出場している戸郷をはじめ新助っ人の可能性を排除していない。

 菅野は「次はもうちょっと長い回を投げると思う。監督もそこらへんで『答えを出す』と言っているので、自分自身がしっかりといい回答をできれば」と力を込めた。まだまだ誰にも明け渡すつもりはない。