果たしてその願いは通じるのか――。調整段階ながら対外試合2連勝と原巨人が順調に今季のスタートを切った。その一方、3年ぶりV奪回へアーリーワークを導入し連日、精力的な動きを見せている「デーブ」こと大久保博元打撃チーフコーチ(56)が、大マジメに〝願掛け〟を行っていることが判明。チームを優勝に導くため、打の責任者が断った食材とは…。

 巨人はWBCキューバ代表との練習試合(22日、那覇)を皮切りに、ヤクルト戦(23日、浦添)でオープン戦をスタートさせた。オプションを増やす目的で「1番・長野」「1番・丸」などオーダーを変えながら、キューバ戦7安打2得点、ヤクルト戦10安打7得点と2連勝で順調に滑りだした。

 今後も25日に広島、26日にDeNA(ともに那覇)とオープン戦が待ち受ける。結果は数字ではっきりと出る世界。今季のG打線の責任を負う大久保コーチは「実はコーチに就任が決まった昨年秋から断っているものがある」と明かした。

 V祝勝会での勝利の美酒までの酒断ちかと思いきや、まさかの「タコ」(同コーチ)だという。いったいどういうことなのか。「オレは(大手たこ焼きチェーンの)銀だこが大好きなんだけど、巨人の打撃コーチ就任が決まってから一切、食べていない。たまに宿舎の食事にタコが出ることもあるけど、そのたびに避けている。何のため? 選手の成績がタコになったら大変だから」と真剣な表情だった。

 野球界では凡打は「タコ」と呼ばれ、4打数無安打は「4タコ」と表現される。大久保コーチは一軍打撃コーチ、二軍監督、一軍監督を歴任した楽天時代の苦い思い出があるという。

「楽天一軍打撃コーチだった2012年の交流戦・巨人戦(5月12日、東京ドーム)で杉内(俊哉・現巨人三軍投手コーチ)に完全試合まであと一死のノーヒットノーラン(9回二死から四球)を食らった。あの時はベンチで星野監督(当時)の顔が見られなかったし、本当に腹を切ろうと思った」(同コーチ)とあわや「27連タコ」の恐怖を実際に味わった。

 さらに楽天一軍監督となった2015年は開幕直後こそ打線が好調だったものの、徐々に成績は右肩下がり。立ち直せないまま借金26の最下位に終わり、退団となったが「楽天の時はむしろタコを食べるようにしたんだけど、結果につながらなかった。だから今回は完全に断つ」と自身の〝経験則〟から決断したという。

 食材のタコは刺し身、すしはもちろん唐揚げにしても良し。お酒のつまみにたこわさは欠かせず、果てはタコ飯とそのレパートリーは豊富。居酒屋を経営し、グルメで知られる同コーチにとって苦渋の決断なのは間違いない。

 それでも選手の指導に大学教授のサポートを生かすなど、科学的アプローチをする一方で「ゲン担ぎ」などのオカルトも積極的に行うのが〝デーブ流〟。やれることはすべてやっておくのはチームの好成績、そして優勝のためだ。果たして今回の大久保コーチの選択はどちらに転ぶのか…。