侍ジャパン首脳陣の一人である厚沢和幸ブルペン担当コーチ(50)が22日、WBC本大会での救援陣起用法に言及。チームとして救援陣の役割は固定せず、状態の良い投手を流動的に抑えやセットアッパーとして起用していく方針であることを明言した。また、負ければ即敗退となる準々決勝以降に関してはダルビッシュ有投手(36=パドレス)を守護神に抜てきする可能性があることにも含みを残した。
短期決戦を勝ち抜くうえで最も重要な役割を担うのがリードした場面でチームを勝利に導く「守護神」の存在。現在、宮崎で行われている侍ジャパンの強化合宿には松井裕、湯浅、栗林、大勢ら各球団で抑え役を務める候補が集結している。誰がその大役を務めるかは明言されていなかったが、この日厚沢コーチが今後の救援陣の配置について説明。あえて限定しない起用方針を示した。
同コーチは「(WBC本大会は予選から順に)4試合、1試合(準々決勝)、2試合(準決勝、決勝)じゃないですか。7試合の中であまり7回、8回、9回とガチっと(各投手の配置を)固定していくよりも、打順とか調子をくらべていくということです」と状態を優先した起用を示唆。その上で「(シーズンのように)140何試合とか長期スパンだと決めた方がある程度はいいと思いますけど、短期の場合は決めないで使った方が僕はいいと思う。そのために僕は(ブルペンコーチとして)呼ばれたのかなって思う。僕の考えは吉井さんや栗山監督にも伝えている。絶対に筋書きどおりにはいかないのが野球なので」と話した。
栗山監督の腹心がこう語る背景には、短期決戦を勝ち抜くうえでの「鉄則」がある。役割をあらかじめ決めておけばベンチや各投手は準備がしやすい。その反面、状態が悪い選手に固執すれば敗戦の可能性も高まる。
WBCのような短期決戦ではその時に一番状態の良い選手をマウンドに送り出した方が勝利に近づく。厚沢コーチは所属するオリックスでも同じ方法で昨年の日本シリーズを制し、チームを日本一に導いた。
日本が最後に世界一に輝いた2009年の第2回大会でも、チームは最後まで状態が上がらなかった藤川の代わりに、先発だったダルビッシュを準決勝から守護神に起用。この決断で2大会連続の世界一をたぐり寄せた。こうした経緯もあるため、今大会も意図的に救援陣の序列を作らないのだろう。
こうなると気になるのが2009年と同様にダルビッシュの「守護神起用」だが…。厚沢コーチは「絶対ないとは言えない」と言明。ダルビッシュと栗山監督が起用法の話をしていることを前提に「(一発勝負の)準々決勝以上にいったら、やっぱりリリーフは予選の感じを見てじゃないですかね」と究極の起用法にも含みを残した。
柔軟な救援陣の起用法でチームを3大会ぶりの世界一へ。侍ジャパンの救援陣構想が注目される。













