米紙「ロサンゼルスタイムズ」が、野球世界一を決めるワールドベースボールクラシック(WBC)の開幕を前に、サッカーW杯のような世界から注目を浴びる国際大会にはならないと断罪した。

 日本では大谷翔平投手(エンゼルス)やダルビッシュ有投手(パドレス)の参戦で侍ジャパンへの期待が高まっているが、同紙は「書類の手続きでスター選手の出場が禁止されたら、WBCは決してW杯になれない」とバッサリ斬り捨てた。

 その理由として野球の母国・米国での注目度の低さとともに、スター選手が思うように参加できない現状を指摘した。

 米国代表の大エースと目されたクレイトン・カーショー投手(ドジャース)が過去の負傷歴を理由に保険に加入できずWBC出場を辞退することが決定。「大会を有意義なものに変えるために、カーショーのような選手をリクルートすることがプラスになるのではないのか」と米大リーグ(MLB)の各球団が選手の派遣に消極的な状況に疑問を呈した。

「書類の手続きだけでFWリオネル・メッシ(パリサンジェルマン)をW杯から遠ざけたり、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)を五輪に出場させなかったりすることはなかった。サッカーでもクラブと代表の対立は起こるが、違いは主要な国際大会の場合にクラブはFIFA(国際サッカー連盟)によってプレーヤーをそれぞれの代表チームに派遣する義務があることだ。この構造により、最高の選手がW杯でプレーを披露することが保証される。これがW杯がW杯たる由縁だ」と指摘した。

 WBCを主催するMLBがリーグ戦を優先するあまり国際大会を〝育てる〟意思がなければ、W杯に肩を並べるのは到底不可能というわけだ。

「MLBは先を見越した時、WBCの現状に満足しているのか、それともそれ以上のことを望んでいるのかを自問する必要がある」と同紙は提言。最強メンバーが実現しないWBCは岐路に立たされている。