【赤坂英一 赤ペン!!】 ちょうど昨年の今頃、オリックスのキャンプで入来祐作投手コーチに「今年出てきそうな若手投手は誰か」と聞いたら、宇田川優希、東晃平らの名前を挙げてくれた(昨年2月9日付)。2人ともまだ育成選手だったが、開幕後に支配下に昇格し、2連覇に貢献している。

 さすがは用具係も経験した苦労人コーチ、彼らの人知れぬ努力と素質をしっかりと見ていたわけだ。中継ぎ投手の宇田川は侍ジャパンに選ばれるほどの大出世。と思っていたら、「今年は宇田川にとって試練の年になるかもしれない」と、入来コーチはこう指摘する。

「去年は一軍で出てきたばかりで、大事な場面で強い真っすぐと決め球のフォークがハマった。が、投球の精度はいまひとつ。今年は最初から抑えて当たり前という立場になり、本人もプレッシャーを感じているはずです」

 だから、宇田川に期待しながらも「彼の代わりのリリーフ投手も準備する必要がある」のだ。
「最近の野球はリリーフの役割が非常に重要で、1球のミスも許されないほど。(昨季22ホールドの)阿部翔太もいるけど、先発の山岡をリリーフに回す可能性もある。先発で4~5回、ゲームメークのできる若手投手が何人か出てきたら、ですが」

 では、「ゲームメーク」のできそうな新たな先発投手の候補は誰なのか。

「4年目の村西良太が面白い。下から投げて140キロ台後半から150キロ出せるので。そして3年目の山下舜平大、新人の曽谷龍平(白鴎大)なども先発に加わってくれれば、投手陣全体が厚みを増してくると思います」

 もうひとつ、西武から主砲兼正捕手としてFA移籍した森友哉が、連日ブルペンで主力から若手まで、様々な投手の球を受けている。彼はどんな影響をもたらすのか。

「森は吉田正尚の抜けたところを補える打撃力を期待されています。それと並行して捕手としての能力や経験を発揮できるよう、キャンプで投手の球をどんどん受けて擦り合わせをしていかないといけないし、擦り合わせていると思います。西武とオリックスでは、投手陣の特色がいろいろ違うところもありますから」

 オリックスは日本ハムからも、森と同じ10年目の捕手石川亮をトレードで獲得。生え抜きにも10年目の若月健矢がいる。

「捕手出身の中嶋監督のことですから、いろんなケースを想定した捕手の使い方を考えておられるでしょうね。僕のようなコーチは、今年も監督の野球観を勉強させていただきたいと思っています」