さあ、球春到来だ。Bクラスから3年ぶりのリーグ優勝を目指す巨人は、31日に春季キャンプ地の宮崎に入った。復権を期すチームを束ねるのは、新たに主将に就任した岡本和真内野手(26)。まだキャンプインしておらず、キャプテン像もおぼろげなままだが、この日の移動の合間には主将の自覚の表れ(?)とも受け取れる謎の行動もみせていた――。
主将として初めて宮崎神宮への参拝を終えた主砲は、いつもの調子だった。「1日1日悔いを残さないように取り組みたい」と抱負を述べたまでは良かったが、ユーモラスなおとぼけぶりは今年も健在だ。
主将関連の質問には「(理想像は)ないです。だって、やったことないもん」「変わるのは『C(キャプテンマーク)』がついて、僕の周りにちょっと人だかりができるくらい」「(後輩に)偉そうなこと言えませんよ。自分のことをしっかり頑張りたい」。その後に選手宿舎で行われたミーティングに向けても「あわよくば(出番が)何もなく終わってほしいな」などとマイペースぶりを炸裂させた。
ただ、ノラリクラリの〝通常営業〟をする数時間前、岡本和がある意味では主将っぽい動きをみせていた。それは出発前の羽田空港での出来事だ。この日のチーム便は搭乗ゲートからバスで搭乗機まで移動。しかし、大きな機体ではなかった上にほぼ満席だったため、バスを降りてから機内に入るまでに長い列ができた。当時の気温は3度。周囲に遮るものは何もなく、風速10メートル近い強風が常に吹き抜けていた。
そんな中で、新主将は機内に続く列になかなか並ぼうとせず「寒い…」と巨体をブルブルと震わせていた。しかも10分近くも上着もないスーツ姿のままでだ。中田翔や丸、後輩の大勢らを先に通して見送り、もはや旅行ツアーの添乗員状態…。さすがに見かねた記者は「お先にどうぞ」と順番を譲ったが、岡本和は「いや、大丈夫です」と〝拒否〟。「いいから。カゼを引いちゃうよ」ともう一度促すと「いいんすか?」とようやく列に加わった。
自分を犠牲にしてまでチームメートを一刻も早く温かい機内へ入れようとしたキャプテンシーの表れなのか…。いずれにせよ主将になっても〝謙虚キャラ〟なことだけは間違いなさそうだ。なぜか周囲をほっこりさせるニューリーダーのもと、逆襲の一年が始まる。












