油断は禁物だ。原巨人の助っ人補強が加速している。12日にはルイス・ブリンソン外野手(28=前ジャイアンツ)とフォスター・グリフィン投手(27=前ブルージェイズ)の獲得を相次いで発表した。とはいえ、昨季後の大リストラで支配下選手は「57人」でまだまだがら空き状態。必然的に育成選手たちにはビッグチャンスとなるが、球団側はある〝悲劇〟を教訓に警鐘を鳴らしている。
3年ぶりのV奪回へ、原辰徳監督(64)率いる巨人が大きく動き始めた。今季から右翼に転向する可能性がある丸に代わる中堅手候補としてブリンソン、さらに中継ぎ左腕のグリフィンと契約合意。両新助っ人はさっそく「東京での新たなチャレンジを待ち遠しく思います」(ブリンソン)、「ジャイアンツの優勝奪回に向けて全力を尽くします」(グリフィン)と球団を通じて抱負を語った。
昨季在籍した9人の助っ人のうち、ウォーカーを除く8選手が退団。これで新助っ人は5人目となったが、一軍の戦力の頭数としてはまだ少ない。ドラフトで1位の浅野翔吾外野手(18=高松商)ら支配下5人、長野と松田の加入と助っ人5人で57人。70人枠の上限までは13人もの余裕がある。補強は今後も進められるとはいえ、支配下から外れた梶谷や中川ら育成選手たちには大きなチャンスとなる。
球団関係者は「枠を空け、競争原理を働かせてチームを活性化させる必要がある。チャンスはあるから頑張ってほしい」と奮起を促しつつ「まだ枠があるから大丈夫だろうなんて思っていたら大間違い。去年のようなイレギュラーなことが起こらないとも限らない」とクギを刺した。
それは昨年7月末に発生したチーム内パンデミックだ。新型コロナに集団感染し、試合の挙行も困難に。当時、プレー可能だった内野手は2人しかおらず、せめてもの補充として勝俣を三軍から急きょ支配下登録した。これで70人枠は満タンとなったが、その後に試合の中止が決定。勝俣は一軍出場を果たせないままオフに戦力外となった。背広組の一人は「チーム事情としても、本来だったら投手を支配下に上げたかった。あの時は何とか試合をできないかというところで(勝俣を)上げるしかなかった。本人にも申し訳なかった」と明かす。
つまり、有事とはいえ、本来なら支配下になれるはずだった投手の昇格が幻に終わっていたわけだ。だからこそ、前出の関係者は「一日も早くと危機感を持ってやらないといけない」と強調する。
2月の春季キャンプから本格化するサバイバル。チャンスはあっても決して悠長には構えていられない。












