立場が人を変えるかもしれない。巨人・吉川尚輝内野手(27)が今季から副キャプテンに就任した。新主将の岡本和真内野手(26)のサポート役となるわけだが、新たに与えられたポジションによって吉川の大化けも期待されている。それは球団幹部の頭をも長年悩ませてきた〝口下手ぶり〟。話術も加われば、その人気にさらに火がつきそうだが…。

 昨季は二塁のレギュラーとして自己最多の132試合に出場し、チームトップの打率2割7分7厘をマークするなど奮闘。11日に公開した自主トレでは、目標の一つとする3割超えに向けて「打率が落ちていく中で体の強さが足りていなかった。強く振ることを意識してやっています」と充実感をにじませた。

 そして、新たに就任した副主将については「何をしたらいいのか分からないので…」と困惑しつつも「今まで以上にしっかり自覚を持ってやっていきたい。少しでも和真をサポートできるように」と決意を語った。まだまだ戸惑いぎみではあるものの、チーム内の立場も変わることである技術の向上も見込まれる。それはトーク術だ。

 というのも、吉川は人前で話すことが大の苦手。顔なじみのある報道陣とのやり取りでも、自分が話しているうちに「何の話でしたっけ?」と〝迷子〟になってしまったり、質疑がかみ合わず言葉に詰まることも珍しくない。同僚たちの間でも同様の認識で、先日行われたトークショーで同席した丸も「吉川くんは自分から発信するタイプじゃない。こういう場に来てしゃべるのは、彼が成長する上で非常に大事なこと」とピシャリだった。

 さらに、華麗なプレーで多くのファンを魅了する吉川は女性人気も高い。球団側は早くから着目していたが、幹部の一人は「野球選手は一瞬であらゆる判断をしてプレーしている。頭が悪いわけがないんだよ。だけど、どうしても尚輝がねえ。プロ野球は夢を届ける職業でもある。言葉で表現することも大事。ヒーローインタビューでも気の利いたワンフレーズでも言ってくれればいいんだけど、なかなかね…」と頭を抱えたほどだった。

 あくまでも岡本和を支える立場ではあるが、今後はチームメートを前に代表して話す機会も訪れるはず。プロ7年目を迎える今季、プレーだけでなくトークもひと皮むけるかもしれない。