人の良さがにじみ出ていた。ソフトバンクのドラフト1位ルーキー、イヒネ・イツア内野手(18=愛知・誉高)が5日、福岡・筑後市にあるファーム施設に入寮。「チャンスがあればすぐにでも一軍に上がりたい」と目標を語り、常勝軍団の門を叩いた。少年野球時代の関係者から贈られた球団カラーを意識した黄色いだるまを持参。まだ塗られていない右目を指さし「一軍に上がったら自分で書き入れたい」と目を輝かせた。
未来のスター候補であるイヒネが「人間力」の高さを垣間見せて、新たなホームにやってきた。帰省客や観光客などであふれかえった新春の博多駅。大きな荷物を運ぶ親子の姿があった。父とともに地元・愛知から移動の道中、人波を縫って進む際のイヒネの振る舞いは「愛される素質」を証明するようだった。
空路福岡入り。地下鉄から新幹線への乗り換えはスムーズにはいかなかった。混雑で導線が遮られ、思うように前に進めなかったからだ。両手はふさがり、肩で息をしながら、慌てて大荷物を運んだ。その間、イヒネは学生服の裾やキャリーケースがぶつかるたびに詫びを入れて「筑後船小屋」行きの新幹線に滑り込んだ。乗り過ごせば予定の入寮時間に遅刻していただけに、父とともに安堵の表情を浮かべていた。乗車後も通路脇に寄せられた乗客の荷物とぶつかるたびに頭を下げ続けた。
早期一軍デビューを目指す18歳は真っすぐ前を向いて言った。「いろんな方に礼儀とかをしっかりしなさいと言われた。そういう部分で失敗しないようにしたい。今までは高校生。これからは大人の世界に入る。しっかりしていきなさいということ。そういった選手の方が応援されると思う。応援される方が力をもらえる。まずは人間性を大事にしていきたい」。普段の礼儀やあいさつ一つで、スタッフや同僚を含めた周囲のサポートも変わってくることを理解している。
ナイジェリア出身の両親を持つ大型内野手。スピードとパワーを兼ね備え、憧れは「柳田さん」。抜群の人間力でファンに愛され、同僚から尊敬を集める鷹のスーパースターの系譜も受け継いでいくつもりだ。











