【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑499】「バニーマン」は、1900年の米国の新聞記事で初めて目撃された都市伝説の怪物である。それは巨大な人型のウサギか、ナイフを持ったウサギの着ぐるみを着た男だった。さまざまなモンスター関連の本にも記載されている。
バニーマンとはハロウィーンの深夜0時にバージニア州のコルチェスター陸橋の下に現れる狂気の殺人鬼だ。0時以降、橋の中に明るい白い光が差し、その光の下に、斧を持った人型の殺人ウサギが出現する。ただし、この殺人鬼の目撃例はほとんどなく、精神病院から脱走したともいわれている。
バニーマンの物語は、1900年代初頭、バージニア州クリフトンの荒野に埋もれて存在した精神病院に端を発するとされる一連の未解決殺人事件から始まった。その精神病院は、精神異常者が死刑になる寸前に閉鎖された。精神病院のある町には、多くの人が移り住み始めていた。町長は精神病院の責任者に、彼らが逃げて町を荒らさないように、別の場所に移動させるように命じた。1904年の秋、収容者たちは15台の車に詰め込まれ、新しい施設に移されようとしていた。
ところが、その輸送車の運転手が路上の障害物を避けようと急ハンドルを切ったため、輸送車は道を外れて真っ暗な荒野に激突したという。運転手を含む収容者のほとんどが死亡したが、何人かは生き残り、夜の闇に溶けていった。その翌日から、警察は脱走した患者を捜すために、この地域を懸命に捜索した。数か月にわたる捜索の結果、10人と推定される生き残った収容者のうち、マーカス・A・ウォールスターとダグラス・J・グリフォンの2人を除いて、当局が全員を逮捕したと言われている。その後、ウォールスターの死体がクリフトン近くのコルチェスター陸橋(現在はバニーマンブリッジとして知られる)が吊るされていた。そこには「ユー・ウィル・ネバー・ファインド・ミー・アンド・ユー・ノウ・イット・トゥー ザ・バニーマン(お前は絶対に俺を見つけられないし、お前もそんなことは分かってるだろう バニーマンから)」と書かれていた。
1905年のハロウィーンの夜、10代の若者たちがコルチェスター陸橋に行った。3人の若者は喉を切られ、腹部を切り裂かれた死体で発見された。この話は当時、大騒ぎになり、親たちは子供たちに橋の近くには行かないようにと警告を出したという。
その翌年のハロウィーンの夜、バニーマンは再び襲ってきたという。この時、7人の若者が橋の下でパーティーをしていたそうだ。目撃したエイドリアン・ハタラという若い女性によると、真夜中ごろ、橋の下に薄明かりが差し、その後に橋の下からまばゆいばかりの閃光が走り、若者たちの苦悶の叫びが冷たい夜空を伝って聞こえてきたという。その後、橋の下には、若者たちの死体が吊るされていた。結局、彼女がこの殺人事件の犯人として起訴され、精神病院に収監されることになったらしい。
この事件は何度も繰り返され、1913年、1949年、そして1976年にも、橋の下に吊るされた数人の若者の遺体が発見された。同様の手口で殺害されたといわれている。
しかし、バニーマンを見て生き残った人間はいない。必ず殺されるからだ。この伝説はバージニア州で何世代にもわたって語り継がれることになった。











