フィギュアスケートの全日本選手権が25日に幕を閉じ、世界選手権(来年3月、さいたまスーパーアリーナ)の日本代表が決定した。2019年以来となる自国開催での一戦では、日本勢の躍進が期待される。本紙の取材に応じた12年大会銅メダルで五輪2大会出場の鈴木明子氏(37)は、女子の坂本花織(22)&三原舞依(23=ともにシスメックス)の〝同門コンビ〟に期待を寄せた。
坂本は約3か月後の大舞台が待ち遠しくなるような演技を披露した。合計233・05点の高得点をマークし、2年連続3度目の優勝。鈴木氏は「グランプリ(GP)ファイナルの失敗から吹っ切れた坂本選手は強かった。短期間で自分の心と体をコントロールして、全日本までに仕上げてきた」と、たたえた。
今季の坂本は世界女王の重圧に苦しんだ時期もあったが、今回の優勝は大きなプラスだ。鈴木氏は「GPファイナル後に1段階ギアを上げて練習できるのは、日ごろの積み重ねがあるからだと思う。その積み重ねがなければ、ギアはすぐには上がらない。基礎の部分がしっかりあるからこそ、自分の気持ちとスケートがかみ合った時に、いいものが出る」と高評価。その上で連覇がかかる世界選手権での活躍に「坂本選手はシーズンを重ねていくにつれて、プログラムがどんどん良くなっていく印象があるので、過程がますます楽しみになった」と太鼓判を押した。
坂本とともに中野園子コーチ(70)の指導を受ける三原にも注目だ。今季はGPシリーズで2連勝を飾ると、GPファイナルでは初優勝。全日本選手権も2位に入った。鈴木氏は「今季は今までより力強さも増してきたと思う。スケートそのもの、表現の部分にも気持ちの強さが表れているし、結果を残してきた自信が演技にも生きているのかな」と分析。2度目となる世界選手権に向けては「三原選手の良さを存分に出すことができれば、いい結果がついてくると思う」とエールを送った。
全日本選手権を制した男子の宇野昌磨(25=トヨタ自動車)も連覇がかかった試合となる。鈴木氏は「決まったジャンプのランディング(着氷)が非常に安定していて、美しい。高い評価につながるし、プログラムの流れに生きてくる。連覇そのものより、昨季世界王者になった自分より成長することを望んでいると思うので、さらに進化した姿を見せてくれるのでは」と胸を膨らませた。
厳しい代表争いを制した精鋭たちが、世界の舞台でメダルラッシュとなるのか。ロシア勢が不在だけに、視界は良好のようだ。












