2023年はさらに球界拡張への議論が高まっていくか。11月末のオーナー会議で話し合われたファームリーグ拡大構想。春にも2024年からの2球団参加に向けて、公募が行われる予定となっている。

 すでにイースタンとウエスタンの中間に位置する静岡を本拠地としての旗揚げを掲げる企業も出てきている。先行きは不透明ながら、新ファーム球団が軌道に乗っていけば、将来的には現在のセ・パ12球団からの拡大も検討されていく可能性もありそうだ。かつて16球団構想を掲げたこともあるソフトバンク・王貞治球団会長は現在の動きについてどう考えているのか。

 本紙の問いに「とにかく昭和33年に12球団になってからそのままだからね。サッカーとか、いろいろ、どんどん変わってるんだから。野球界も前向きに変えていかないと。子供たちの野球人口も減っているというからね。なんだかんだ野球は日本ではお相撲と並ぶものだと思う。(2023年はWBCも控えており)オリンピックも勝ったし、とにかく盛り上がっていけばね」と思いを口にした。

 王会長が16球団構想を提唱したのは2020年1月のこと。当初の日程で東京五輪を控えた年でもあり、球界のさらなる発展、未来を考えての議論の投げかけだった。「立候補するチームがあるかどうか分からないけど、こっちから問いかけないと、手を上げないこともあるだろうから。プロ野球界から、手を上げてくれるところはありますかという投げかけをしてもいいんじゃないか」と熱量たっぷりに語っていた。

 かつて福岡も野球空白地帯だった時代があったが、1989年にダイエーが本拠地として以降、再び盛り上がっていった。地方創生の点でもメリットがある。「実際にプロのチームができたら盛り上がると思うんだよね」。一気に16球団は不可能なため、徐々に増やしていき、最終的には1リーグ8球団とした上で、4球団でプレーオフを行うなどといった私案も披露していた。

 当時はタイミングが悪いことに直後に新型コロナウイルスが爆発的に流行してしまった。日本中がコロナ禍からの完全脱却を見据え、エンゼルス・大谷翔平ら豪華メジャーリーガーも参加予定のWBCが控える2023年。議論が進展していく流れが生まれていくのか――。

 米国では長く続いた16球団の時代から「18」→「20」→「24」→「26」→「28」→「30」と拡大。さらに32球団へ増やすプランまで出ている。日本での球界再編をともなう発展に向けては、収益面の問題を含めてクリアすべき課題も少なくない。球界内ではNPBのリーダーシップが必要不可欠とする意見も出ているが、果たしてどうなるか。