2022年の政界は安倍晋三元首相が銃撃事件で急死、石原慎太郎元都知事やアントニオ猪木元参院議員ら超大物が死去するなど激震が走った。ほかにも“異色の新人”が政界に参入するなど、話題には事欠かなかった。そこでお騒がせ者から迷走した人たちを一挙に振り返り、本紙デスク、記者が「東スポ的政界裏アワード」として選定。栄えあるMVPに輝いたのは――。

 デスク 22年はなんといっても安倍元首相の銃撃事件が一番のニュースだった。

 A(与党担当)自民党内の最大派閥「安倍派」は一気に力をそがれ、旧統一教会問題が噴出。東京五輪汚職も安倍さんが存命ならここまで火の手は上がっていなかった。

 B(野党担当)ポスト安倍を巡って、萩生田光一政調会長や西村康稔経産相だけでなく、無派閥の高市早苗経済安保相が保守派の歓心を得ようと岸田政権に反旗を翻すかのような動きを見せた。織田信長亡き後の権力闘争のようで、岸田文雄首相も引き続き人事でバランスを取りながらの難しいかじ取りが続く。

 C(遊軍)“安倍ガールズ”の杉田水脈総務政務官が安倍元首相の地盤・山口4区補選に向けて一時名前が出て、思わぬ後継者に浮上した。アッキーこと安倍昭恵夫人はいまだ傷心で立つ気はないみたいだけど、心変わりしたら党内は大荒れですよ。

 デスク 石原元都知事や猪木さん、石井一元自治相ら強烈キャラで本紙をにぎわせてくれた方々が鬼籍に入った。毒を吐いてくれるOBも減っていく一方だ。

 D(関西担当)維新の松井一郎前代表は23年4月の大阪市長の任期で政界引退と言うてますけど、ホンマかいなと。橋下徹元府知事もそうやけど、テレビに出まくるんとちゃうか。参院選で当選した歌手の中条きよし氏や猪瀬直樹元都知事も国会で元気そうやし、維新は騒いでナンボ。そこでしか存在感を出せへんので。

 B 松井氏にスラップ訴訟批判でかみつき、れいわ新選組から当選した水道橋博士参院議員は難儀だった。応援演説に駆け付けた兄弟子のダンカンが「彼はガラスの道をハダシで走って、崖におちるタイプ」と評していた。山本太郎代表の突然の出馬打診に男気を見せたが、持病に襲われてしまった。回復を祈るばかりです。

 C 自民党の生稲晃子参院議員は元アイドルとして注目され、当選するも旧統一教会問題が直撃し、後ろ盾の安倍さんもいない。三原じゅん子、今井絵理子両参院議員らとともに世間の目は厳しく肩身が狭い生活は続きますよ。

 A 有田芳生氏は参院選で落選も旧統一教会問題でテレビ、講演と大忙し。立憲民主党内では早くも次の参院選で政界復帰してもらいたいと期待の声が大きい。

 D 忘れたらアカンのがガーシー(東谷義和)参院議員。ホンマに公約通りに当選後も帰国せーへんかった。岸田首相の側近・木原誠二官房副長官への暴露は結局、投下されへんかったけど、本当にネタがあるんかないんかも含めて、岸田政権はまだ安心できへん。

 B 参院選に突如、謎の政党として現れた「ごぼうの党」の奥野卓志代表はボクシング元世界王者メイウェザーへの花束投げ捨てで一躍、「日本の恥」とダーティーヒーローとなった。奥野氏は改憲案にある緊急事態条項への反対を訴えるために耳目を集めたい一心で、ガーシーとも手を組んだ。現職議員を“引っこ抜く”ぐらいの荒業に出る事態があるかもです。

 デスク そろそろ22年の各賞を決めようか。MVPは旧統一教会や五輪汚職など、暗部がめくれる時代を象徴するきっかけをつくったともいえるガーシーだな。無名な存在から半年で参院議員に成り上がって、芸能界、政財界が本当に震え上がったのも間違いないから、新人賞とのダブル受賞だ。

 C 通常国会で本当に帰国するようなら、24時間態勢でその動向が注目されますね。

 デスク 殊勲賞は「報道を見る限り、出席したとみなすのが自然」と旧統一教会問題で散々シラを切り続けて、一時は岸田政権を崩壊直前まで追い込んだ山際大志郎前経財相だな。敢闘賞は復活を期待して水道橋博士。技能賞は花束を叩きつけるでも投げ飛ばすのではなく、絶妙な落としを見せた奥野氏に贈ろう。
 A 安倍、石原、猪木さんの特別功労賞もぜひ。

 デスク これだけ濃い面々が変わらず出てくるとなると、23年も大変な1年になるのは間違いないな。