ソフトバンク・甲斐拓也捕手(30)が21日に契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸2億1000万円でサインした。今季は極度の打撃不振で打率1割8分、1本塁打と苦しんだ。ディフェンス面では6年連続ゴールデン・グラブ賞に輝くなど、若い投手陣をけん引したが、会見では最後まで反省の弁が並んだ。
まず「チームの足を引っ張ったのは間違いない。何も貢献できなかった」と悔しさをにじませると、球団の評価に感謝した。「最後に優勝を逃したけど、2位まで行けたのも投手を引っ張ってくれたおかげと言ってもらった。球団には申し訳ない思いがある。現状維持って形でやってもらったんで、取り返せるようにしたい。とにかく初心に返って、この一年をムダにせず糧にしないといけない」と逆襲を誓った。球団は甲斐に限らず、特殊なポジションである捕手の労働量、貢献度をかねて評価。本人も減俸を覚悟していただけに、恩返しの思いは例年よりも強くなった。
現場の期待、周りの支えに報いることができなかったふがいなさが募った。普通なら不振ゆえに自分のことで精いっぱいになりがちだが、扇の要らしく視野の広さは失わなかった。この日の球団との交渉では「裏方さんの待遇改善」を訴えた。
「スタッフさんは本当に大変。トレーナーさんも含めて早くから遅くまでやってくださっている。お金の面とか、僕ら選手よりも優勝した時の賞金の配分というところをもっと手厚くしてもらいたいと僕個人としては思っている。今後はチームの選手会として、そういう話がまとまれば、また球団と話す機会があると思う。球団からも理解を示してもらった」
ファミリーの結束は、チームの強さに比例する。「スタッフさんも人間。もっと仕事に力が入ると思う」。裏方さんたちの仕事の質が上がれば、サポートを受ける選手に必ずはね返ってくる。グラウンドの結果に反映されることを知っているからこその訴えだった。チームが優勝を逃し、個人成績が低迷したシーズン。発言には勇気がいったはずだ。
初心を忘れず、感謝の思いを胸に戦う。完全復活には周囲のサポートが不可欠だ。
=金額は推定=











