【取材の裏側 現場ノート】カタールW杯に臨んだ森保ジャパンは1次リーグで強豪ドイツ、スペインを撃破し、2018年ロシアW杯に続く2大会連続の16強入りを果たした。決勝トーナメント1回戦では惜しくもクロアチアに敗れてベスト8入りはならなかったものの、大健闘を見せた。

 その一方で、森保ジャパンにも負けない奮闘を見せていたのは元日本代表MF前園真聖氏だ。サッカー解説者としてW杯の試合解説、W杯ダイジェスト、情報系など多数のテレビ番組などに出演した。多忙な日は朝、午前中、お昼、夕方、夜と各局テレビ番組との収録に臨んだ。合間には各番組と打ち合わせをこなした上でレギュラー番組にも参加。分刻みのスケジュールで日本代表の戦いぶりを伝えた。

 さらに深夜までW杯の各試合をチェック。テレビ局をはしごする移動時間も本紙を含めたメディアの取材をこなすなど〝獅子奮迅〟の大活躍だった。前園氏は「ありがたいことにいろいろな番組に呼んでいただいています。日本が(1次リーグ)初戦でドイツに勝ってから出演依頼が増えました。森保ジャパンのおかげですよ」と語った。

 テレビ番組に出ずっぱりとなる中「キチンと寝られているか」の問いには「毎日、仮眠を2時間くらいという日々が続いています。体は? うーん。大丈夫ですよ」と話していたが、テレビ画面越しで見る前園氏は笑顔で話ながらも疲労感が感じられた。「僕がどうこうよりも、日本代表の選手たちがよく頑張ったので。簡単なことではなかったと思いますし、そのことをしっかりと発信できれば」という。

 さらに前園氏は「W杯や日本代表の戦いぶりを通じてサッカーが盛り上がるのはすごくいいことだと思いますし、日本の中にサッカー文化が確実に浸透しているように思います。そのための情報を伝えていく重要な役割と、気を引き締めています」とかすれ気味の声で訴えた。時には感情をあらわにして森保ジャパンの現状を伝える姿に〝プロ意識〟を感じた。

 4年に1度の大舞台。イレブンとともに日本代表のOBたちも〝好プレー〟でサッカー界を盛り上げていたのは間違いないだろう。

(サッカー担当・三浦憲太郎)