V奪回の〝秘密兵器〟となるか。巨人・原辰徳監督(64)が19日、香月一也内野手(26)を控え捕手としてもスタンバイさせる方針を明かした。

 この日の宮崎秋季キャンプで、普段はブルペンで見かけない男の姿があった。マスクやプロテクターなどの防具をフル装備し、赤星の投球を次々とミットに収めたのは香月だ。一塁を主戦場とし、パンチ力が魅力の左打者だが、予兆はあった。14日の練習で阿部ヘッド兼バッテリーコーチの指令で捕手練習に参加。当初の目的は下半身強化だったものの、香月はプロで初めての捕手の動きをそつなくこなし、阿部ヘッドは本人に「やってみれば?」と打診。原監督にも進言し、ブルペンで赤星―香月のバッテリーが初結成された。

 捕手はその特性上、なかなか代えがきかないポジションだ。原監督は「香月が第3の捕手をできるということになると野手16、17人のベンチワークがすごく楽になる。適性と器用さがある。バリエーションが増え、(チーム全体の)パワーが上がる」と期待を寄せる。

 原巨人では「捕手3人体制」が基本線。しかし、香月が最低限の動きをできれば、強打の野手を1人増やして捕手を2人に減らすことも可能となる。また、捕手3人を使い切った後にアクシデントが発生した際にも、香月がいれば対応できることになる。

 もちろん、用兵する側だけでなく本人にとっても出場機会を増やすチャンスだ。香月は「(捕手の)経験はホンマに中学校くらいですね。自分のためになるなと思いましたし、やるなら真剣にやる。腹をくくってやっていく」と力を込めた。限られた登録枠の中でやりくりするのも指揮官の手腕。捕手練習は今後も継続される見込みで、香月がV奪回の重要ピースとなるかもしれない。