絶対に獲得したいキーマンだけに心配は尽きない――。海外FA権を行使した日本ハム・近藤健介外野手(29)に大型契約を提示したソフトバンクでは、シーズンで悔しい敗戦を喫した中嶋オリックスを警戒する声が出ている。

 常勝軍団の復活を目指すチームは近藤に最大級の評価をしている。宣言後、すぐさまラブコールを送った三笠GMは「長い間、持ち味を出して活躍してくれる選手だと思っている」とコメント。11日の初交渉では6年推定総額30億円強の大型条件を提示したと見られる。

 楽天以外のパ・リーグ全球団が手を挙げる大争奪戦。条件面では抜きん出ていることは確実だが…。その一方で過去を振り返れば九州出身者を除くとFA戦線では苦戦しており、2018年オフの浅村(現・楽天)と西(現・阪神)のW獲りは激戦を繰り広げながらも敗れている。

 他球団の動きが見えないだけに不安もある。球団内から「オリックスも資金力がないわけではない。フロントも勝ちの味を知り、攻めの姿勢になっているだろうし、それなりの条件は出してくるはず。連覇中で勝ちへの思いが強い近藤の希望に合致するチームにもなる。それに中嶋監督や福良GMなどの存在がどう出るか」との声が出ている。

 悩んだ末にFA宣言した近藤は、自身の最盛期を迎えてようとしており、チームの勝利や優勝への渇望を強く持っているとされる。ソフトバンクは金銭面の評価だけでなく、「目指せ世界一」を掲げて常勝を目指すチームカラーもアピールポイントとして訴えていく。

 最終的に土地の縁が決め手となっての在京球団移籍や残留で着地するならば縁がなかった話となるが、その点ではV3を目指すオリックスが負けられないライバルとなる。相手には選手、コーチとして重なっている中嶋監督や福良GMを筆頭に首脳陣にも日本ハム出身がそろっているところが気になるというわけだ。

 来季のパ・リーグの戦況を左右すると言っても過言ではない近藤争奪戦。王座奪回を目指す鷹の強い思いは届くか。