国内女子ツアー「樋口久子 三菱電機レディス」最終日(30日、埼玉・武蔵丘GC=パー72)、単独トップから出た金田久美子(33=スタンレー電気)が4バーディー、4ボギーの72で逃げ切り、通算9アンダーでツアー通算2勝目を挙げた。11年189日ぶりの優勝は、1988年のツアー制施行後、最長ブランクとなった。

 2位・川崎春花に3打差をつけて迎えた最終日。4ボギーを叩いたが、要所でバーディーを奪ってトップの座を明け渡さなかった。その一つが終盤の17番パー4。2打目を7Iで1メートルにつけてバーディーを奪った。川崎との差を2打に広げた最終18番パー5をパーでまとめて逃げ切った。優勝後は涙があふれ「勝てると思っていなかったので、すごくうれしい。諦めなければチャンスが来ると思って練習してきてよかった」と、しみじみ語った。

 5~6年前に、どん底を味わった。感覚重視のゴルフで結果を残してきたが、その感覚を失った。「ドライバーのキャリーは140ヤードくらいの(極端に左へ曲がる)チーピンしか打てなくて、セカンドもグリーンが広くても乗せられない。50センチのパターも入らないときがあった」と振り返るほど。メンタル面も安定せず、ゴルフ場を見ただけで涙が出たり、吐き気を覚えるときもあった。

 最悪の状況に金田は「何してんだろうと。こんな恥ずかしいゴルフならやっていてもしょうがないと思っていた」。それでも負けず嫌いな性格もあって復活を目指した中、SNSへの心ない書き込みも逆に発奮材料にした。「(自身のSNSに)ちょっとご飯の写真とか、オフの私服を着た写真を載せると『そんなことしてるから勝てない』とか『もっと練習しろ』とか、すごい量が来るんですけど、絶対勝って見返してやるとずっと思っていた」

 諦めなければ願いがかなうことを証明した金田は「3勝目をしたいし、昔から常に上位にいる選手にあこがれてやってきたので、そこも頑張りたい」と次なる目標へやる気をみなぎらせた。