ロシアの「ハルマゲドン将軍」が戦況を変えるために、ウクライナ侵攻に投入された。英デイリー・メール紙が19日、報じた。

 プーチン大統領が大統領令で命じたウクライナ東部・南部4州(東部のドネツク、ルガンスク両州と南部のザポロジエ、ヘルソン両州)での戒厳令が20日、施行された。ウクライナ軍は4州の奪回を狙い、反転攻勢を強めている。

 激化するウクライナ侵攻で今月8日、プーチン氏がロシア軍のセルゲイ・スロヴィキン氏(56)を司令官に任命し、ヘルソンでの戦いの指揮を命じた。10日にはウクライナ各地にミサイルが乱発されたが、スロヴィキン氏が命じたといわれている。また、イランが供与したとされる〝自爆ドローン〟の使用もスロヴィキン氏の指示との見方が強い。

 スロヴィキン氏は、シリアなど世界中の5つの戦争で軍を指揮し、ミサイルで都市を破壊し、神経ガスで民間人を惨殺してきたため、「ハルマゲドン将軍」という恐怖のニックネームで呼ばれるようになった。

 2度の有罪判決を受けた犯罪者でもある。1991年、モスクワで民主化運動のクーデター未遂が起きた時、スロヴィキン氏が指揮した戦車が抗議者の列に突っ込み、3人が死亡。スロヴィキン氏は逮捕され、収監されたが、その後、当局が命令に従っただけと判断し、釈放された。95年には違法な武器取引で有罪判決を受けたが、やはり後に覆された。

 スロヴィキン氏が行ってきた過去の戦歴や犯罪から、ウクライナの防衛専門家オレクサンドル・V・ダニリュク氏は「彼は常に民間インフラに対する大規模なミサイル攻撃をする。人の命をまったく気にかけない」と指摘している。

「ハルマゲドン将軍」の投入で、戦争はますます激化しそうだ。