ウクライナ侵攻したロシア軍の現場の苦境がSNSで続々と伝わっている。プーチン大統領は強気の姿勢のままだが、ウクライナ軍が反転攻勢し、領土を続々と奪い返しているのはロシア軍の物資不足が一因であることは間違いないだろう。

 現在、ロシア兵士がバスで最前線に運ばれる車中で、一人のロシア兵士が「すごい防弾チョッキをもらいました。サバイバルゲーム用のペイントボールベストと、中国製のアルミのヘルメットだぞ」とこぼしている動画がツイッター拡散されている。同僚も「武器はエアソフトガンだ」と冗談を飛ばしている。英デイリー・スター紙などが18日、報じた。

 このようなロシア兵士が装備の不備などを自虐する動画や記述は、世界のSNSで「人身御供」と呼ばれている。こんな貧弱な装備で戦地に行っても、待っているのは死しかないからだ。

 プーチン氏は「部分動員令」を出し、30万人を目標に徴兵しているが、新兵のための医療物資が不足。複数の欧米メディアは「新兵に対し、将校が『みんな、笑わないように。出血したら、ナプキンやタンポンで止血してください。母、妻、恋人から一番安いナプキンやタンポンをもらってきてください。銃創にはタンポンを詰めてください』と説明している」と報道している。

 また、武器以外の服や靴、寝袋などは自前だという。そのため、ロシア兵士が靴も寝袋も持たずに寒い戦地に送り込まれるため、お互いに盗みを働いているという。メディア監視グループ「ロシアン・メディア・モニター」のジュリア・デイビス氏はツイッターに「ある兵士は『靴、お金、マットレスが盗まれた』と訴えている。裸足の兵士は『盗みが生き残る唯一の方法だ』と言っている」と投稿した。

 兵士たちはテント内にのストーブで暖を取っているが、他のテントの兵士によってストーブも盗み合いになっているという。