ロシアのプーチン大統領は14日、9月に命じた部分動員について「あと2週間で終わる」と強調した。予定の30万人のうち、すでに22万2000人が招集されたという。ところが15日、ウクライナ国境に接するロシア軍演習場で男2人が銃を乱射し、11人が死亡する事件が起きた。ウクライナ侵攻に加わる志願兵の訓練中だったという。部分動員令で招集された兵士がウクライナ侵攻に反発して犯行に及んだ可能性も指摘されている。

 部分動員令についてはロシア国内で一気に不満が高まり、いまだ収まっていない。動員から逃れるために国外脱出する男性が相次ぎ、プーチン大統領も不満の抑え込みに躍起になっている。

 そもそも30万人というのは、軍務経験がある予備役2500万人の「1%」強なのだが、ロシア国内ではこれで終わると信じている人の方が少ない。総動員になるのではないか、と恐れているのだ。

 これらの不満を封じ込めるため、プーチン大統領が使ったのは美人インフルエンサーだ。先日、英紙サンは「プーチンは美人インフルエンサーを集めた“秘密の軍隊”を使っている」と報じた。

 ロシア当局はフェイスブックとインスタグラム、ティックトックのサービスを停止。新しいSNSが設立された。そこに魅力的なエカテリーナ・イサエワさんが菓子袋から一つだけ菓子をつまみ出し、菓子袋に100%、菓子に1%と書き込んだ画像を投稿。

「このお菓子袋から一つを取り出しても、まだまだこんなに残っているわ。動員について話しているわけじゃないけど、統計的にはわずか1%は大きな数字じゃないのよ。この困難な時期をお互いにサポートしましょう」と記述している。

 また、別の女性アンナ・ヴェロゼロワさんもフライドポテトの袋を持って、同じようなことを書いている。

 これらの“ステルス動員”を発見したのは、ウクライナの「センター・フォー・シビル・リバティーズ」所長のオレクサンドラ・マトヴィチュク氏。ツイッターにそれらの画像をアップし、「ロシアのビューティーインフルエンサーは『動員1%は大きな数字じゃない』と強調して、人々を落ち着かせようとします。そして『動員の他に選択肢がない』と語っています。彼女たちはうそをついています。ロシアの人々の道徳的衰退の深さには限界がありません」と記している。

 サン紙は「美人インフルエンサーを使って、若い男性に対して動員に応じるように訴えかけている」と指摘している。