西武・森友哉捕手(27)のFA権行使が濃厚となっている。
すでに球団と下交渉を進めている森は9年間の在籍に恩義を感じながら、CS敗退で今季を終えた9日に「今言えることはありません。このあと少し時間をおいて考えたいです」とこの件に関する明言を避けている。
一方で、8月に国内FA権を取得した森に関してはシーズン中から獲得に関心を持つ複数球団が調査を繰り返していた。
なかでも熱心だったのは、今季143試合目でソフトバンクを逆転し劇的なリーグ連覇、2年連続日本シリーズ進出を決めたオリックスだ。
本拠地が森の地元・大阪であることはもちろん、オリックスには、森の獲得に意欲的とされる福良GMを支える補佐役に、2021年から森本人も気を許す西武の元編成部門担当者が復帰している。
ここを突破口にこれまで編成や現場が人的ルートを持たなかった西武の攻守の要に対して、FA交渉の中で攻勢をかけていこうというのがオリックス側の狙いのようだ。
オリックス内部には「(森は)打撃が魅力。本人が来たがっているとの情報もあるし、ウチの打力不足を思えば絶対に獲りにいくべき」との必要論があり「2018年にはFAの浅村(当時西武)に会ってももらえずに断られたこともあった。今は優勝できるチームになって話し合いもやりやすくなる」と強いチームになったことで球団ブランドに対する職員の自信も芽生えている。
もちろん、19年のMVP捕手がFA市場に出るとなれば、オリックス以外のチームの参戦も予想され争奪戦になることは必至だ。
西武としては全力で主戦捕手を引き留めることはもちろん。もし、権利を行使されクリーンアップに穴があく場合には、何らかの形でそこを補填するための〝プランB〟に着手する必要に迫られてくる。