北朝鮮の朝鮮中央テレビに重大なニュースを読み上げる時に登場する名物アナウンサーのリ・チュニさんがいる。大げさな語り口で政権が行った〝偉業〟をほめたたえる役割だ。
そんなアナウンサーがロシアにもいる。親クレムリンとして知られ、ロシアの反体制派から「プーチンTVの鉄人形」と呼ばれるオルガ・スカベエワさん(37)だ。ロシアのテレビ批評家たちから「国営テレビの特殊作戦部隊のメンバー」とさえ揶揄されている。
そんなスカベエワさんがテレビでロシア軍の劣勢をしゃべってしまったことを英デイリー・スター紙が4日、報じた。
ロシア国営テレビで、親ロ派のルガンスク人民共和国の軍事指導者アンドレイ・マロチコ氏に電話インタビューした時のこと。
スカベエワさんは「私たちは軍人ではないので、説明してください。まったく批判ではありません。ですから、理解できるように説明してください。ウクライナ軍が村から村に前進しているのに、なぜ私たちはメートル単位で前進しているのですか? なぜ彼らの状況が好転しているのですか? 状況はいつ変化するのですか?」と質問した。
直接的な表現ではないが、ウクライナ軍が複数の町や村を電撃的スピードで奪還しているのに、ロシア軍が撤退を続けていることを批判しているわけだ。
マロチコ氏は質問をそらしつつも、「私たちはウクライナ軍と戦っているわけではない。ロシア軍が戦っている相手はNATOであり、現時点でNATOのリソースは私たちより優れている。衛星からオンラインで私たちの動きを追跡しており、非常に大きな利益をもたらしている」と劣勢を認めた。
アナウンサーと軍人が国営テレビで、ウクライナ侵攻がうまくいっていないことを公表してしまったわけだ。
デイリー・スター紙は「『プーチンTVの鉄人形』がロシアの軍事行動の失敗について語ってしまったから、プーチン大統領の怒りを買う危険がある」と伝えている。











